不気味な風潮

ISILの人質事件、テレビ局内においても
番組によって扱いが違うんですね。
TBSの『サンデーモーニング』は相変わらず
ですが、同じTBSの『ひるおび』では違う。
登場してるゲストコメンテーターによって
バランスがかわるみたいです。
か、製作内部側の姿勢？

国会質問から最近よく出てるのが
｢検証」という言葉。
今後おなじ悲劇が起きないように
というのがこの検証の大義名分ですが
実際は政府・安倍政権の対応失敗の追及にある
のはミエミエですよね。
材料にされている。
そんなんで政府・安倍政権が認めるわけがない。

これは、原発の安全神話が誕生した
背景と同じだ。
本当に検証するんだったら政府と外務省の連携
に尽きるんじゃいだろうか。
これは先の戦時中にもあった伝統的な問題です。
外務省と政府は必ずしも一心同体じゃない。
そこにはみょうな面子とか
外務省の外交の変な常識があるようです。

太平洋戦争の原因を「一部の軍部や右翼が」
とはいいますが、マスコミが国民がといても
「外務省が」という指摘は少ない。
ま、それはそれで別な話としてです。

今日のネットニュースに
読売新聞社の全国世論調査で
危険地域のテロ被害「責任は本人にある」８３％
というのがありました。

そりゃそうだろうなあと思う。
散々止めるのに行ったわけだ。
そこにあった利己利他の動機は別にしても
最終的に自己責任であってもらわないと
安倍さんが困るんじゃなくて、
国民が困る。
難しい問題にしてるのはそこじゃないか。
だから野党の追及はピントがずれているのです。

検証するんだったら
後藤さんの渡航に資金を出したといわれる
ふたつのテレビ局をはっきりさせるべきでは
ないのかな、とも思いますけどねえ

後藤さんが殺害される前日に
デビィ夫人が「いっそ自決してほしい」
と発言して話題となった。
ふ、夫人（汗）
これはデビィ夫人だから言える暴言だけれど
実際は日本人の多くの本音じゃなかったか。

デビィ夫人だからいえるこの発言も
吉本とかのお笑い芸人だと大変な失言となる
でしょう。マスコミが許さない。
微妙なバランスがあります。

深刻に後藤さんの安否を気遣うような
マスコミの表情と照らし合わせて
わたしは単にこれをお馬鹿タレントの暴言
とはとらえきれないんだよなあ

検証するなら検証するなりに
もっと真摯な態度でのぞんでほしい。
不幸や悲劇をネタや材料にするなよ。

人間の命の値段と価値
皮肉な話ですが
殺害された湯川さんの父親のメッセージや
後藤さんのモールス信号など
その悲劇から美談がうまれている。
目には目を、テロには報復をだけでは解決できない
ことも十分理解してる。
民主主義の国としていろいろな意見があって
いいのですが、その意見を察する姿勢は
恥ずかしくないものであってほしい。
それでもシラをきるのでしょうが
そんな茶番なんて
おおくの国民が実は見透かしている。
本音と建前の国ジパング
そのふたつがどんどん乖離している。
このダブルスタンダートとでもいっていいのかの
現象が不気味で仕方ないのです。
気味悪いよ。