あかんたれブルース

継続はチカラかな

潮風に昭和ブルースが沁みる



天地茂が歌った『非情のライセンス』の主題歌
『昭和ブルース』のフレーズ
♪生まれたときが悪いのか
 それとも俺が悪いのか

帰省して、地元の商店は壊滅状態でした。
駅前のスーパーだけ。
それ以外は町のハズレに移転しているので
クルマがないと超不便なのだ。
レンタカーを利用していなかったので
移動手段によくタクシーを使いました。

若い人は郊外に移り住み
市街地は老人たちとともに見捨てられてような感じ。
子供の数もめっきり少ない。
かわりといってはなんですが猫の姿をよく
みかけます。
外飼いの猫なのか野良猫なのか
タクシーに乗ってると運転手さんが
我がもの顔に路上を斜め横断する猫を避ける
その先には歩行器を押す婆さんが斜め横断してて
二車線の小さな道をジグザグにハンドルをきる。
のどかというかそれなりに緊張感を要するとか。

半世紀前は活気があったのですが
あの頃の子供たちは都会に行って帰ってこない。
そして親達はみんな年老いてしまったのだ。
市街地はどこもかしこも空き家と空き地だらけ。
シャッター商店街といい
どれも現在の地方都市に共通する光景
なのでしょうね。

十数年前に早期退職を啓蒙する冊子を
担当していました。
そのなかで資生堂に勤めていた人が
親の介護のために退職して串木野だったかな
単身Uターンしたケースを紹介していた。
その写真とルポのナマ原稿を眺めながら
途方もない他人事のようでもあり、また
近い将来の漠然とした我が身と重ねたものでした。
そして先送りできないところまで
親は老いてしまったわけです。

当時、母は東京で生活していたのですが
都会の生活はあわなかったようです。
母から先にUターンしてしまった。

なんにしても遠すぎるんだよね。
もっと兄弟がいたらとか
考えても仕方ないのだこればっかしは
こればっかしはどうにもならない
定めのようなもので
それはある程度理解していたのに
ここまで突っ走ってきたわけですからねえ。
時間は十分あったはずなのに

社会問題としてこれらのことは
よくとりあげられることですが
個人的な事情としてずっしりと重い
悩ましいものでもある。

やけに沁みるぜ昭和ブルース
https://www.youtube.com/watch?v=f58KOcBcrdI

うまれた時が悪いのか
それとも俺が悪いのか
何もしないで生きてゆくなら
それはたやすいことだけど

この世に生んだお母さん
あなたの愛につつまれて
何も知らずに生きてゆくなら
それはやさしいことだけど

なんにもせずに死んでゆく
おれにはそれがつらいのさ
とめてくれるな可愛い人よ
涙ながれて来るけど

見えない鎖が重いけど
行かなきゃならぬおれなのさ
だれも探しに行かないものを
おれは求めてひとりゆく