あかんたれブルース

継続はチカラかな

ビリギャルとビリビリおなら爺

『ビリギャル』を観たのですが、と
期待していたほどのこともなくなんかねえ
そりゃあ有村架純は可愛い。ですが
話の筋立てを知ってるせいなのか、なんかねえ
今の日本映画の枠内のコジンマリしたスケールとプロットで
これといったパッションの高揚感もなかった。
母親の思いはそれなりに感情移入できても
子供を商品化する父親の気持ちにはウンザリ
たとえ途中で改心しても
息子への期待と挫折が意外やノーマークの長女が
すべりどめで救われたみたいで
オッサンほんまに分かったんかいな
と怪しんでしまったり。

受験という目標から何かを得る
という意義も理解はできるのですが
なんで大学なのかなんで慶應なのか

わたしの知り合いに慶應出身の人が何人かいる。
年配のせいか世間の慶應ボーイとはまったく違うイメージ
三田文学安岡章太郎の臭いがする。
その一人のTさんはわたしよりひとまわり年長で
現在アパートの管理人をしてる年金受給者だ。
住まいは千葉の市営住宅
もともとは大手繊維メーカーの広報マンでしたが
三十代後半でうつ病でダウン
その後の治療も効果なく、というか悪化してかな
早期退職後カミさんに愛想尽かされて離婚
とにかく丸裸で放り出された豪の者だ。
そんな彼が二十代の頃
慶應ボーイだった頃さ
恋愛問題で悩んでいたときにたまたま
辻占いの易者に観てもらったどうな。
と、この占い師が頼んでもいないのに意外なことを
話し出したのだそうです。

 あんたの器では慶應は荷が重過ぎる
 明治か法政ぐらいがちょうどよかったんだけどねえ

失礼な話だよねえ
それより恋愛件はどうなった!
とはいうもののTさんには心当たりがまんざら
ないわけでもない。競馬でいえばフロック
馬券でいえばビギナーズラック
慶應合格が意外な幸運だったこととは誰よりも
本人が一番知っている。かといってねえ
せっかく合格したのにやめるバカはいない。
その後、順調に就職して社会人とり順風満帆
だったのですが、その先に大きな穴があった。

わたしが四柱推命易経をやることから
何度か観てあげたときに
その鑑定から
そういえば、と思い出した記憶でした。
わたしの鑑定も似たような感じでしたからね。

こういうことは人間でも競走馬の世界でもよくある。

一流大学至上主義っていうのも
それですべてOKとはならない。
宝くじに当たったらからこれで人生一応大丈夫
とはならないんだよ所さん。

ビリギャルを観てて
元ビリガキのオヤジは思うのでした。
明日、Tさんに電話しようかな
たぶん寂しがっていると思う。