あかんたれブルース

継続はチカラかな

裸足の勇者に頭をたれる


27時間テレビの番宣だったと思いますが
赤道直下の西アフリカにある
トーゴ共和国の悲惨な実情が紹介されていました。
ゴミ捨て場を物色しそこから生活の糧を求める人々
そのなかに子供の姿は少なくない。
彼らはストリートチルドレンとして
学校へ行くことよりも生きるための日常を
最優先させなければならない。
親がいてもいなくてもその差は大した問題じゃない。

トーゴ共和国はかつてポルトガルに支配され
奴隷の収穫地供給源産地だった。
現在の米国の黒人のルーツはこのガーナ周辺の
体格のよい品種が商品価値を認められ
売買された、それがルーツというなんともは(涙)

トーゴはその後、ドイツ、イギリス、フランスと
支配者をかえて第二次世界大戦後にようやく独立した
のは1960年のことでしたが
それから半世紀以上経って状況はなにひとつ
好転しない、どころかヒドイんじゃないの。

格差社会というけれど
こういう究極の貧富の格差を見せつけられると
桃屋の塩辛でお茶漬けすすって
日本人でよかった~としみじみ。それもねなんか変。

そういう国が国民が子供たちが多いそうです。
ストリートチルドレンは世界の子供の約8%だってさ。
植民地の時代から植民地解放の時代へ
20世紀はそういう時代だった。けれど
独立してもこれじゃあ意味ないじゃんか。

アフリカなどは部族間同士の小さな国境が入り組んで
細分化されそこに利害と対立と抗争を生んでしまう。
そこに乗り込んで勝手に線引きした西洋諸国の罪は
大きいだろうけれど、アフリカ人にも責任はある。

国を束ねる、自主独立運営自治の難しさだ。
その意味で我々は恵まれてるし、だからなのか
その有り難みが分からず当然のものと考えてしまう。
それが民主主義だと胸張って。

番宣では一人のトーゴの少年を取材していた。
車の窓拭きでようやく手に入れたチップを
年長の少年たちに搾取されている。
生きるためにその理不尽を受け入れざる負えないのだ。
こうやって彼もまた
力が支配するという現実を学んでいくのか
そして少年の目は年老いていくのだろうか

取材中してようやく打ち解けてきた少年が
リポーターをある所に案内するという。
そこは学校だった。
昔、数ヶ月ほど通ったことがあるんだと語る
少年の顔に初めてみる笑顔があった。
「楽しかったなあ」と
緊張感で強張っていた少年の顔から笑顔がこぼれ
その先に希望や夢や未来がみえたようだった。

将来の夢は?
たたみかけるようにレポーターが残酷な質問を
少年になげかける。

なんて答えたと思う?

このトーゴの少年は
「人の役にたちたい」と言った。

たかだか番宣なのに泣けたよ。