あかんたれブルース

継続はチカラかな

出版のよろこび

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明日15日発売の馬太郎最新刊
日露戦争軍人事典』です。
といっても旧々作『日露戦争明治人物烈伝』
旧作『坂の上の雲まるわかり人物烈伝』を
徳間文庫カレッジのラインナップとして
再刊したものです。
思わぬロングセラーとなりました。
四十を過ぎてからの
執筆二作品目(第一作は『訓録仁義なき戦い』)で
単独著作としては初めての作品だった。

企画、構成、図版デザインまで
すべて一人でこなしたとと馬ちゃんだったのだ。
もともとデザイナーだったから
そういうのは得意だったんだよね。
むしろ好きにやらせてくれた
徳間の力石さんに感謝です。

執筆をはじめたのもこの編集者のおかげでした。
『訓録仁義なき戦い』の企画をもっていったとき
「馬太郎さん書いてみれば」と
背中を押してくれたのがこの方だった。
執筆経験ゼロのど素人に
よくもそんなこと許したもんだ。
今だったら考えられない。
それを真に受けて正月休みに「列伝」の章を書き上げて
もっていったら「面白い」とほめてくれた。
自分の文章をその時、初めてほめてもらった。
この本も後に講談社から文庫化される。

そして、第二作がこの日露本だったわけです。
担当も力石さんで意外とスンナリ通ったものです。
そのかわり低予算で二人でマンツーマンでやった感じ。
当初は校閲もつかなかったと思う。
書き上げるのは半年ぐらいでしたが
そこからの校正作業が大変で目が回ったものです。

力石さんは癖のある人だったけど
仕事はできた。敏腕という感じ
ああいうタイプの編集者はもういないんでしょうねえ。

タイトでしんどかったけれど
いい思い出です。
このまま絶版の憂き目にならずに
学術文庫シリーズとして
生きの長い本として
本屋の片隅に置かれていってくれれば
著者としてこれ以上の幸いはないなあと
感慨深く思うのでした。