あかんたれブルース

継続はチカラかな

青春の光とハゲ

なんの自慢にもなりませんが
友達は少ないほうです。
社交的な方だしトークにも自信はある。
性格に難があるほうでもないのですが、あるのかなあ?
酒癖だってきれいなもんさ。

いま地元で旧友と交流してますが
アリとタクマンの二人だけ。
「誰と会いたいな」とタクマンが言ってくれるけど
まあ別に、いいよ。と乗り気しない。
あっさりしたもんです。
正直面倒臭いんだよね。そういう人なのだ。

そんなわけでここんところタクマンと毎日のように
会っています。
サチコの縁談話をもってきてくれたのも彼だ。
作戦会議とばかりに、明日も飲みに行く。

タクマンとは中二からの付き合い。
家がわりと近所で高校時代は夜中によく
塀をよじ登ってわたしの勉強を邪魔しにきた悪友だ。
二十歳ぐらいから三十数年の空白があったけど
懐かしい青春のバカ話に花をさかせれば
奴の持病の神経痛が出て死ぬほど苦しんで
笑いのたうちまわるのでトドメをさすほどに
容赦なく笑わせるのが楽しいO(≧∇≦)o

また、お互いの記憶で共有してるのと
片方がすっかり忘れてのもあって、楽しい驚きもある。
そんななかでの昔話
ある晩、タクマンが夜中に忍び込んできたら
わたしが机に向かって勉強してたのでビックリ。
そのときわたしはラブレターを必死に綴っていたそうな。
まったく記憶ないんですけどね当人は。
で、その文面が月夜のさざめきのなかで
とか、格調高い名文だったそうです。
さすがのタクマンも感心したほどに

ところが、最後の結びの段になって
「僕の心は鶴と亀がすべったです」でしめたと。

タクマンは何度もお前や本当にこいで良がんな
と確認したそうですが、わたしは自信満々で
こいで良がと胸を張り、そのラブレターを
タクマンに渡して
明日誰其さんにこれを渡してといって寝てしまったと。

翌日その手紙が誰其さんに届き
それが大顰蹙で渡したタクマンが女子達から
「ふざけてる」「にしてもほどがある」と猛抗議を受けて
大変だったのだそうですが
わたしはまったく記憶がありません。

わたし思うに
本当はわたしは途中まで書いて飽きて寝てしまい
タクマンが勝手に書き足して渡しちゃったんだろうと
思うのですが、奴は正直に白状しません。

しかし、そのラブレター
いったい誰に渡したのだろう。
それさえ覚えていないんだよなあ

ツメの甘さはその頃からのものだったのか

月夜の晩に
君想えば
鶴と亀がすべった。

それはそれで名文のような気もするけど
気のせいなのかなあ

青葉繁れる
わたしの頭は荒野を目指す