あかんたれブルース

継続はチカラかな

わたしは綺麗になれますか?


先日役所に行ったら爺さんが受付で
安倍さんを批判してて、
「だから俺はいつも共産党を応援してるんだ」
と話しておりました。
受付の職員は子供をあやすように対応していた。

小耳にはさんだこの老人の解説では
「安倍は金持ちばかり優遇する」だそうです。

いつも不思議に思う国民の必ずの共産党支持の1~2割。
こういう層が下支えているんでしょうねえ。
たとえれば、社会的弱者層。

とはいえ、共産党共産党だ。
腐っても発酵させても除洗しても濾過しても似ても焼いても
共産党共産党
それとも共産党は変わったのだろうか?
困ったときの共産党頼み創価学会頼み
そういうのを善意に捉えて必要社会悪として
認めるのが大人の作法なんでしょうかねえ。


東映実録路線末期に
深作・笠原のコンビで文太が主演した
異色の傑作『県警対組織暴力』があります。
異色とは、これまで暴力組織を主軸に描いていたものが
山口組三代目』シリーズの挫折などから
物理的に困難になり、設定を取り締まる側の警察に替えた。
というわけで、
主演の文太は暴力団担当捜査二課部長の刑事。
架空の倉島市ですが実際は広島の悪徳刑事役。
東映の江戸の敵を長崎でいや広島でという意地の作品で
まあ出てくる出てくる悪い刑事の吹きだまりだ。

やくざを恐喝する文太刑事
事情通のベテラン佐野浅夫刑事は人妻情事捜査員
柔道馬鹿の林彰太郎刑事
デフォルメされているとはいえ酷いもので
でも暴力団担当の警察ってこんなもんでこうじゃないと
やってられないのかなあとも思わされる。
毒で毒を制す喰らわばサラダまで
そんななかに、
汐路章演ずる刑事は執拗に病的にアカを毛嫌いしていた。
アカとは共産党とか左翼主義者の総称。
それはちょっと狂信的で
最後は組織に反抗的な同僚文太にまで牙を向ける。
狂ってるって感じ。
でもさ、ひと昔前私達が幼かった頃
こういうアカ嫌いの大人は結構いたものでした。
共産党」自体が差別用語だった。
だからとてもリアリティーがあった。

この作品は1975年の作品ではありますが
いまだ東西冷戦の緊張と、
左翼学生運動の記憶が生々しく残っている時代だった。
赤軍派のリンチやテロやハイジャックなどもね。

汐路刑事はノンキャリア組特高警察出身者だったのか?
にしても泥臭い。地方独特の加齢臭がプンプンした。

だいたいさ、日本のアカ拒絶反応と
ハリウッドで吹き荒れた赤狩りとは根本的に
異質な臭いがする。
チャップリンとかドルトン・トランボとかハメットなどとの
それとは違う気がするのは気のせい?雰囲気?
宮本顕治とのギャップがありすぎる。
そういう共産党だから野党のなかでも異臭集団で
社会党でさえも一線を画し仲悪かったのになあ
だからこの間の民進党との共闘には驚いたわけです。
これ、偏見とかじゃないよ。
そういう歴史的信用問題の一般常識としてです。

安倍さんが100点満点じゃないことは
みんな承知のはずですが
かといってされど共産党という選択肢もまた
究極というか極限というか
本当に追い込まれてこの国を憎んで恨んで心中する
くらいの覚悟がないとできません。
「保育園落ちた日本死ね」にはそういう呪詛の異臭がした。

昔から共産党立候補者の選挙ポスターでの
賢そうな笑顔に違和感と嫌悪を隠せないわたしは
あの汐路章のようなエキセントリックで狂信的な
差別主義者なのだろうか。
もし、仮に、そうだとして
(金になるからという動機はさておき)
わたしがここで左翼運動に傾倒し
沖縄普天間で大暴れして
手柄をたてたら
帳消しになるでしょうか?