株価が軟調です。昨年の暮れはイケイケで専門家も今年は薔薇色で日経平均2万円!
と、みんな強気のコメントでしたが、、、。
まあ、目標地点は今年の年末だったので、まだまだこれからですかね。
専門家の意見と評価なんて、競馬でも相場でも、あまり「アテ」にはできません。
ここ最近の日経平均は空売りにおされて急落しましたが、もともと1万円を切って
いたわけですからさほど落胆することもないでしょう。急激な円高は気になりますが、
高値でつまんだ個人投資家は別として、これから参加するのなら絶好の仕込みどころかも。
上のチャートは「みづほコーポレーション(東証1-8411)」のものです。
富士銀行と第一勧銀と日本興業銀行が合併してできた巨大メガバンクでしたが、
発足当時に株価は10万円を割り込んで7~8万円まで下落しました。
いまさらそんな死んだ子の歳を数えるようなことを言ってもしかたがありませんが、
仮に10万円でこの銘柄を取得していれば、10倍だったわけです。
じゃあ、その頃に買えたかと言えば「国営化」という風説の流布もあって、なかなか。
まさに、人の往く道の裏に恋の花咲くなんとやら。ですかね。
以前に村上龍の本でバブルの時のお金があったら。という主旨の本がありましたが、
アホらしい企画じゃなのう。と、茶をたてたものでした。へそで。
「安く買って高く売る」が相場の鉄則なのは十分承知のはずなのに、
株価が堅調なときこそ「強気で買える」のが「人間の強欲」のなせる技。
買っていなくても「あの時のみずほを買っていれば、、、」なんてぼやき溜め息。
反対に安いときは何だかんだ理由付けして絶対買えません。
チャートの下の写真は明治の相場師・福沢桃介。なかなか男前ですね。
福沢諭吉の娘婿で福沢姓を名乗ってますが、
あんまり仕事を頑張り過ぎて「結核」となってしまいます。
この後の人生設計に危惧した桃介は入院中に株式相場に手を出して大儲け。
人生なにが転機かわかりません。
日露戦争のバブル景気で彼の相場観は冴え渡り、天下の鈴久が大損するのを後目に
早々と売り抜けて無事大儲けでした。舎弟の松永松左ェ門はシオシオノパー。
買うのは簡単ですが売るのはホントに難しいものです。
桃介は幼い頃に貧乏で将来の夢を「一億円貯めること」と宣った可愛気のない少年でした。
付いた渾名は「一億さん」。慶應の運動会でライオンのシャツを着て福沢諭吉に認められた
ことから人生の転機を迎えますが、その桃介が最終的に掴んだものはお金というよりも
初恋の女性だった川上貞奴だったというところが「人生の奇なり」というところでしょうか。
お金は稼ぐ貯めるより、生き金を使う方が相当に難しいのが世の常のようです。
同じ村上の村上ファンドの社長は稼いだお金を何に使うのか興味は尽きませんね。