あかんたれブルース

継続はチカラかな

元禄からのロングセラー

先日、天王寺茶臼山あたりを
歩いていたら
歩道の植え込みに立つ石碑に目を止めた。
初代竹本義太夫の生誕地とか
へえ・・・
竹本義太夫義太夫節浄瑠璃創始者
大阪はそのメッカでもあり
大衆文化を大きく牽引してまいりました。
作家としては
近松門左衛門井原西鶴などが有名だ。
曽根崎心中』の近松、『好色一代男』の西鶴
耳にしたことはあるでしょう。
さて、この井原西鶴の作品に『日本永代蔵』なる
当世商人サクセスストーリー集がある。
江戸時代のビジネス書なのですが
現在にいたるまでロングセラーなんだとか。
興味をひいたのでAmazonで取り寄せてみた。
100円でした(笑)。送料は別っ!
で、中味はというと
信心とか律儀とか笠地蔵みたいな
正直者の成功譚が綴られていた(驚)。
というか、これが密かに脈々と読み継がれている
ことに驚いたわけだ。
歴史マニアとかだけじゃこうはならない。
つまりは世の中の金持ちは
密かにこれを夜な夜な読んでは
参考にしているわけだ。
対して庶民のピーピー層は
世知辛い垢灰汁にまみれて
義理を欠いては言い訳を募り
うしろ脚で砂かけてしれーっとして
困ったときだけ神仏頼みときたもんだ。
お題目は常に
「正直者は馬鹿をみる」
「君、浪花節じゃないんだからね」
「慈善事業じゃないんだよ」
なんてね。貧乏人が虎視眈々とギラギラしてる。
自分だけは損はしまいとおっかなびっくりだ。
まあねえ、悪い奴も多いし仕方ないか。

でもね、日本人のベースにある
善良な信心深さは決して
馬鹿をみる悪癖ではないようです。
つまり、金持ち云々ではなく
豊かさの源泉の話かな
本当の豊かさ
運の良し悪しもそのへんが
分岐点になっているようですよ。