あかんたれブルース

継続はチカラかな

本日閉店在庫大処分これでダメならお代はいらない「明治イイ男列伝」(3)

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 もうひとりは海軍から島村速雄の登場!
 我が子の無事を祈り縁起を担ぐ、母・鹿子を気遣い、その手紙の封筒には
 「のし」「めで度」「つるかめ」と書き添える島村はマザコンじゃないですよ。

 日本海軍の至宝、天才作戦家と謳われた連合艦隊参謀長。
 しかし、彼は極端に自分の功績を表に出さない人でもあります。
 どころか、旅順港閉塞作戦、黄海海戦の失敗や戦艦の機雷事故などの
 責任を一身に被って自ら左遷人事を発動するから吃驚仰天。

 「後任は加藤友三郎が適任です。じゃあ」と表舞台から自己退出。

 彼の能力と比べれば我々のそれは10分1あるかないか。
 それなのに日々の生活仕事にイライラガミガミ、その優先順位を選択に血管爆発寸前。
 そのとき島村の大音声が響きます。場所は戦場、作戦まっただ中。
 敵将マカロフ提督を追いつめようと焦る秋山真之参謀が
 負傷兵収容作業中に追撃に奔ろうとするした、その時、
 「待て!瀕死の戦傷者をうち捨てて行くとは何事ぞ、
  とにかく作業を続行せんか」

 やれグローバルスタンダード、やれ数字がすべて、四半期決算、上がってなんぼ、
 事業計画書にオンデマンド、コンセプトだのイメージ戦略プレゼン、オリエン、、、。
 いったい、その優先順位とは?費用対幸せの効果は大丈夫なのか。と

 こちらも酒はウワバミで呑めば呑むほど陽気に朗らか。隣で加藤がゲロしてます。
 それでも、いざとなったら頼れるのが島村速雄。
 バルチック艦隊日本海か太平洋かで
 迷いに迷う連合艦隊司令部へカッターで乗り継いだ!ずぶ濡れでの島村速雄だ。

 「敵に海戦というものを知っている提督が
  一人でもいるならば、必ず、対馬を通る」

 その姿を天才作戦家・秋山真之は震えながら凝視するのでした。

 そして、日本海海戦の勝利の瞬間。
 ただ一隻、逃走に成功する敵艦「イズムルード」への追撃を
 「まあまあ、武士の情け」と見逃す島村。

 その勝利の知らせを妻と母に伝える手紙には
 「敵艦の乗船員230余名を救出候、母上様のお喜びなされ候事と存じ候間、
  お話下さるべく候」島村速雄!素敵だ。決してマザコンじゃないよ。