あかんたれブルース

継続はチカラかな

『俗戦国策』杉山茂丸という人形遣いの正体とは?

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 注文した『俗戦国策』が届いたのです。遂に!
 先週、火曜日に新宿でめちゃぼ坊さんへのラーメンレポートの帰り、新宿紀伊国屋
 この本を発見!腰を抜かして逃げ帰ったのでありました。
 正真正銘の絶版本でオークションにも滅多に出ませんし、東京では広尾の都立図書館にでしか
 お目にかかれないこの本が復刻されるとは?同時に宮崎滔天二冊、頭山満一冊!
 版元の「書肆心水」は確信犯のようです。定価5000円+消費税は痛いけれど買いあるのみ。
 ということをヒッポさんに話してもそりゃ分かりませんよね。

 この本の著者、杉山茂丸について、まず、語らなければなりません。
 『ドグラマグラ』などで知られる探偵作家・夢野久作の実父とまず一手。
 夢野は『近世快人伝』などでこの父とそれを取り巻く人物を紹介しています。

 杉山家の本来の名字は「龍造寺」と申します。この名を聞いて「ははあん」となる者、
 KOEIの「信長の野望」やりすぎ。か歴史マニアですね。それとも北九州出身かな?
 戦国時代の九州は島津、大友、龍造寺の三国鼎立時代でありました。
 島津の伊集院攻めで窮地に追い込まれた龍造寺の家老鍋島直茂は主君を裏切り、
 その一族を根絶やしにしたのでした。ただ一人、嫡男龍丸は奇跡的に難を逃れ、諸国を放浪後、
 黒田藩に庇護され、杉山姓を名乗ります。明治まで。

 杉山の著書は他にもあるのですが
 この『俗戦国策』と『百魔』上下巻がお勧めです。
 ここで、杉山のことをポツリポツリとスナック「渚」のまゆみの身の上話のように
 語りたいと思います。
 ときどき、ジュークボックスからみゆき嬢のララバイが聞こえますが
 気にしないでくださいね。