愛の十字路(3)
話がずれてるんじゃないか? と思われるでしょうが、まあ、そう焦らずに。
有史以来のナゾを究明するわけですから、じっくり楽しくいきましょうよ(笑)。
倫理感の話つづきます。
薬物、覚醒剤、麻薬ですね。阿片の話はこれまで少し紹介しました。
そういった種類の中で戦後しばらく「ヒロポン」が公認されていて薬局で販売さていました。
肉体労働者、サラリーマン、受験生などが利用してたそうです。普通に。
なんと「サザエさん」でお馴染みの磯野波平氏も愛用。それをワカメが飲んで目を回した。
ってエピソードが四コマ漫画で掲載されてたっていうんですから。
旧日本軍のパイロット達も愛用していたそうです。ネタもとはすべてゆたちゃん。
疲労回復もありますが、覚醒作用があるので、徹夜のお供や、性行為のツールでもあります。
日中戦争では阿片が通貨以上の役割を担っていました。
金より軽いし、信用と需要がありました。
日露戦争ではその戦費を外債(借金)に頼りましたが、日中戦争では阿片に頼った。
そういうと眉間に皺を寄せますね。確かに戦争は良くない。
でもね、阿片戦争以来、中国全土がこの阿片に侵されていた事実があります。
売る側は大英帝国です。守りたい側は当然清国(中国)政府側。国が亡んでしまう。
苦肉の策で政府公認の阿片を発売したりします。もう泥沼です。
これを笑いってはいられない。
例えば、現在の日本だって、エイズの蔓延を食い止めるために、
コンドームの支給とか過剰な性教育とかやるじゃない。
男女差別是正とかも根底にありますかね。国会で問題になった。
また、覚醒剤自体の問題でも「安全に麻薬を打てる場所」っていうのもあるそうです。
量を間違って死なないように医者が駆けつけて正しい処方をするそうです。
大切な命ってことでしょうか。
育てられない赤ちゃんを救出するポックスが議論を紛糾させていました。
それとは若干違うでしょうが、少し似た話です。
当時の中国には至る所で「吸飲所」というのがあって、日銭を稼いだ労働者が
阿片を用いて極楽浄土を体感して、地獄に向かって一直線だったようです。
日本軍と国民党の戦いは偽札と阿片の販売競争です。これも戦争。
だから、歴史認識なんてものを現在の価値観や環境だけで判断するのは危険です。
正義と悪の区別なんてわからい。
めんどくさがって原則論で解決しようなっていうのも危ない。
倫理観というのもそうです。
『魔窟・大観園の解剖』から一部現代風に要約して
「日本人は阿片を道徳的問題として取り上げ、漢民族は生活を充実させる糧として考えている
阿片の神聖な愉楽を味わった人間が、
その後に下品な人間臭い道徳的戒律の悦楽に堕落するようなことはしない。
それほど、阿片は漢民族の思想と性格に一致しているのである。 以下省略」
当時の中国は満州民族によって漢民族が支配されている環境に
西洋列強が半植民地に乗り出してきている状況です。
阿片自体はそれだけで快楽につながりますが、
性交に用いれば14時間とか17時間の持続と享楽に溺れることができたそいうです。
娯楽と生きる希望のない者達には最高の逃避行為であり、
彼らは地獄の現実になんら未練はなかったということでしょうね。誰もとめられない。
日本人でよかったですか?