あかんたれブルース

継続はチカラかな

恋は数量より「質」

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愛の十字路(番外-4)


 幕末で、一番モテたの誰だと思います?

 以前、明治だと頭山満広瀬武夫って記事にしましたよね。

 で、幕末だと。。。私思うに、伊庭八郎じゃないかと密かに確信しています。

 この人は幕臣御徒町に心形流の道場をかまえる凄腕剣士だったんですが、
 箱館五稜郭で戦死されました。

 とにかく強かった。

 あの山岡鉄舟と対戦して、鉄舟必殺の突きをかわして竹刀を天井に舞い上げたといいます。
 これだけで、剣の腕前も幕末一ではなかったかと確信します。

 戊辰戦争の箱根三枚橋の戦いで左腕を肘下から斬られて片腕の剣士として有名な漢。

 彼の弟が想太郎といって、兄のあとを継ぎますが、
 明治になって「日刊ゲンダイ」あたりに誑かされ、
 政治家・星亨を姦者として暗殺する暴挙に出た無粋者。
 まあ、良い事としては門弟の佐藤鉄太郎に心形流の奥義を教え、
 日露戦争日本海海戦の大勝利に導いた影の功労者とも言えなくもないのですが。
 弟の話、余談です。


 兄・八郎の話でした(汗)。

 彼には恋人がいまして、名を小稲。吉原ナンバーワンの花魁でした。

 んん? 小稲 ? 

 ここでピンときたら相当の歴史通。
 あの司馬遼太郎の『峠』で主人公・河合継之助(越後長岡藩)が通いつめた花魁です。
 その小稲の「おもい人」が八郎だ。

 色にするなら彰義隊。田舎侍なんか知らんわいな。ですね。

 この伊庭八郎が片腕を落として、江戸から箱館に向かうときに、
 小稲は路銀にと「三百両」をおくっている。

 まさに、恋は数量より質。ですね。

 明治二年五月十一日。
 流れ弾にあたって伊庭八郎戦死。箱館五稜郭降伏の五日前のことでした。



ビジュアルは「伊庭八郎の世界」より
http://homepage3.nifty.com/ponpoko-y/iba-hachiro/iba-hachiro-top.htm