愛の十字路(論外)
先日の「夫婦は他人、それ以上に、だからこそ」の続編として。
銀ちゃんが中学の時に父親が蒸発したそうです。
彼は中学を卒業すると一家を支えるために社会にでました。
長男であり、下には二人の弟妹、そして母親がいます。
父親は恋愛体質の人でそれ以前も船橋で一家をかまえていたとか。
今回の出奔の理由もそれ。
数年前に埼玉のある病院からその父親が最期に会いたいとの連絡を受けたそうです。
母親はまだ未練があったようですが、銀ちゃんが一喝したそうです。
所沢だか川越だかに新しい家族があったとか。
「おれには腹違いの兄弟がたくさんいるんですよ」と銀ちゃんは笑う。
彼は母親思いでいまだに仕送りもしています。弟妹の面倒見もいい。
偉いと思います。
さて、ここから
先日、ノンちゃんと久々にウォーキングしてたとき、
だいたいが彼女が喋るのを私達夫婦が聞き役。私の場合は聞き流し。
ところが、前を行く私は奥様たちの会話が耳に入って、立ち止まってしまった。
「なに? 戒名がふたつ!」
ノンちゃんのお父さんが亡くなったことは前回の記事で紹介しましたね。
その戒名の話です。
実は銀ちゃんの母親は某○正○正会の熱心な信者です。
銀ちゃんとノンちゃんの二人の子供の名前はこのお母さんが付けました。
名付け親。ゴッドマザー
いや違う、○正○正会に付けてもらったんです。そういうシステムみたいですね。
銀ちゃんもノンちゃんも信者じゃないですよ。
それでも仕方ない。銀ちゃんは母親思いでノンちゃんも気を使っているようです。
ふたつの戒名とは、この姑さんが勝手に○正○正会から付けてもらったもの。
それを強要されていたんだと。勿論、亡くなったお父さんは信者じゃない。
父の死の確定から通夜葬儀、初七日、お墓の建立まで、
ずっとノンちゃんは拒絶し続けた。それでも姑さんは未練不満継続とか。
タダじゃないよ。戒名の相場はいまいくら?50万?もっと?
姑さんの主張は、あの世に逝って位が上がる。と力説されるとか。
私はこの話はおかしいと思う。
息子の子供の名前の件はこの際、我慢もしましょう。俺だったら嫌だけど。
だけどさ、嫁の親族の戒名まで強要するかね。
それでも最後まであきらめず、墓石に入れたかったとか。
弟さんの機転でそれも回避できたからよかったと言っていました。
だいたい、戒名ひとつで位を上げようということ自体がインチキじゃないか。
で、銀ちゃんは何ていってるの?
「俺は知らねえよ」だそうです。不機嫌に。
そこまでして階級を上げたいですかね。
第一に亡くなったお父さんは信徒じゃないんですよ。
その命名だの戒名代も姑さんが代金を支払っているようですが、
銀ちゃんから仕送りを受けているんですよ。
ノンちゃんの気持ちを考えると、、、。
なんでこうデリカシーというか無神経というか押しつけがましいのだろう。
ええ? 宗教のせいじゃない? その人個人の問題?
いんや、○正○正会だって事情を聞いてのうえのことでしょう。
ここも十分、相当に、デリカシーというか無神経というか押しつけがましいですよ。
もっと悪いのは母親思いの銀ちゃんですね。
ちゃんと筋目を通さないいけません。
夫婦は他人、それ以上に、だからこそ
尊厳死の話でなく、信仰宗教の話でなく。