あかんたれブルース

継続はチカラかな

洋子の彼方と目前の視線

愛の十字路 第二章(番外-3)永田洋子の場合


 先日、仕事の打ち合わせで七歳年長の某氏と雑談に花が咲きました。満開

 なぜか、女性の話。変な話じゃないですよ。

 某氏が大学時代に翻弄されてた彼女との神戸旅行の話から。
 といっても女一人に野郎二人が弥次喜多いや助さん格さんだったそうです。

 「明日に向かって撃て」ですね。とフォーローしておきました(笑)。
 男にはこんな純なところがあります。相手の女性がうわ手だった?

 「あの頃、ある時期に、一瞬に女性が変わったんだよ」

 某氏は遠い目をして言う。

 あの頃、とは・・・。

 1972年か3年頃でしょうか。

 某氏が早稲田のキャンパスでぼんやりと行き来する女子学生を眺めていて思ったそうです。

 去年と違う!

 服装が変わった。ヘアスタイルが、綺麗になった。

 
 学生運動が一段落して、女子の入学者が増えたこともあるでしょう。

 しかし、こんなに一変するものだろうか?

 この頃、という時期の前後を撮した繁華街の写真を若者に見せると面白いそうです。

 1973年以降なら、間違いなく日本と認めますが、1970年以前だと、ここは何処?

 1970年の新宿や渋谷の街並みの写真を懐かしそうなアジアの何処かと認識しちゃう。

 街も変わりました(汗)。 


 日本の文化の変化。つまり、消費・モノ文化の到来だったと。



 連合赤軍永田洋子榛名山「山岳ベース事件」(リンチ殺人事件)
 その首謀者の一人です。いや、彼女を主犯としてもかまわない。

 「総括」という行為が、「リンチ」「粛正」に変わっていく密室の狂気。

 その中で永田洋子は彼方と目前のものに苛立っていた。

 グループ内での恋愛関係もその対象でした。

 そして、そのネックレス、イヤリング、指輪などが総括の対象となっていきます。
 私はこれを女性特有の嫉妬やヒステリックと考えていました。

 永田洋子の目には彼方の消費・モノ文化の到来が見えていたのです。

 それに比べて男達は幼稚に純粋に革命に燃えてはしゃいでいたのです。
 男と女の歴然とした差



 某氏はその翻弄される彼女の手に「anan」があったと懐古します。

 「某くん、ここのレストランに行きたいんだけど」

 神戸行きの発端は「anan」でした。

 あとのバイトが、しんどかった。そうです(涙)。