あかんたれブルース

継続はチカラかな

爆発聖母誕生

イメージ 1

イメージ 2

愛の十字路 第二章(番外-4)岡本かの子の場合



 芸術は爆発だ! これを連発させていた岡本太郎

 一度だけ、ナマ岡本太郎を身近で拝見させてもらったことがあります。

 ニューヨーク在住の現代アート作家さんの画集のデザインを担当したことがありました。

 その完成パーティーに友人としてナマ岡本太郎が登場。

 旧知の間柄なのでしょう。その作家さんと笑談されていました。

 あっ、岡本太郎だ! 驚いたの私だけじゃなく会場にも緊張が奔る(?)
 
 めざとくカメラマンが取り囲みフラッシュを焚く。

 で、私は驚いた。

 楽しく笑談している太郎さんでしたが、唐突にカメラに向かって

 爆発だ!

 のポーズをとります。

 フラッシュが焚かれる。すると何もなかったように元に戻る。と、思いきや爆発だ!
 談笑、爆発だ!、談笑、爆発だ。。。五回くらい繰り返しましたかね。
 なんかドリフのコントを見ているようでした(汗)。
 もの凄いサービス精神というか。。。ある種の狂気を感じました。


 さて、彼の母親をかの子といいます。岡本かの子

 この母親が強烈な女性だったみたいですね(汗)。

 「断髪に人目をひく派手な顔立ち、厚化粧、堂々たる体躯、そして妻妾同居ならぬ
  夫と恋人たちをひとつ屋根に住まわせた女・・・
  歌人にして作家、仏教家であった岡本かの子は常識では理解できない
  途方もない女のように思える。」

 作家・森まゆみは『明治快女伝』で彼女をこう表現します。

 さらに、肉食動物、どぎつく、ギラギラ、だと。

 私には吉本興行の今いくよくるよの太った方にしか見えませんが、
 彼女にひざまずく男たちは
 「純真潔癖、童女のような無邪気で素直な女性」だった証言しているそうです(汗)。

 神奈川の大地主の令嬢。
 純粋培養された人格には一種の狂気に似た情熱が宿るものなのでしょう。
 面食いの彼女はその才能によって夫をひざまずかせ、
 多くの恋人達を奴隷に仕立て上げていきます。

 池波正太郎の短編に、男を虜にする不思議な臭い(匂いじゃないのがミソ)を
 発する女性が、やがて男の大行列を従えて街道を往く。なんて変な作品がありましたが(笑)。
 まあ、これはフェロモン腋臭異常体質を意味するのでしょう。
 岡本かの子の場合はどうも違うようです。

 それはある日、突然やってきたそうです。

 彼女の芸術的な才能が情熱に引火して、爆発だ!

 カリスマの誕生。爆発だ!
 菩薩のようなキノコ雲に男達は吸引され魂を奪われてしまう。爆発だ!

 そして、男達は疲れて倒れていく。。。

 狂気の情熱 爆発だ!

 これが、岡本太郎の母親でした。
 私は、こういうタイプは恋人でも妻で母親でも、嫌だな(汗)。

 ところで、今いくよ?くるよ? どっちだ? 爆発は?