コミュニケーション能力(8)
その問題を基礎学力の低下にあると指摘する声もあります。
その裏付けとして、「ゆとり教育」が持ち出されている。
そうだろうか?
確かに、それもあるにはあるだろうが、私はそうは思わない。
学校で学べるものには限りがあるし、実際にそれは社会に出てから
さほど役にたったとは気はしません。
それはそれで問題ではあるのですが、それはそれとして。
では、具体的に活字離れの現象から
マンガやゲームやネットやケイタイが諸悪の根元なのか?
それもどうかな?
そういうことにすればおさまりもいいような気にもなるけれど、決定打じゃない。気もします。
たとえば、私たちの世代はマンガに強く影響されたものです。
テレビゲームだってやってました。ドラクエとか信長の野望とか
その前の世代は小説ばっかり読んでいてと嘆かれていたし、
そのまた先は本ばかり読んでと嘆かれていたわけです。
私はコミュニケーション能力とは人生や社会や仕事の場で、
最も重要な力だと思う。
その価値を正しく理解されていなかった風潮の事実があるのではないか。
たとえば、近現代の創業者の伝記や逸話にはそのことの重要性が大きく説かれている。
けれどもそんな漠然としたものを立志伝中の人物のひとつの逸話としか考えない。
それよりも結果とか数字とか目先のことだけ
目に見えやすいことだけを
社会が組織が求めてしまっていたのではないでしょうか。
今になって、道具や子供のせいにするなよ。