コミュニケーション能力(10)こころの知性
1995年、米国の雑誌『タイム』の10月9日号に掲載された
「EQ特集」は大きな反響を呼びました。
その発端はおなじ月にダニエル・ゴールマンが発表した
『Emotional Intelligence』が連続44週を越えてベストセラーリストをはたしたことからです。
「こころの知性(EQ)」は知能テストで測定されるIQに対して、
「学校の成績がよくても人生のピンチやチャンスには、ほとんど役立たない」として、
「人生で成功できるかどうか、ほんとうの意味で聡明な人間が判断するのは、
IQではなくEQである」と結論づけます。
この情動の知性もしくは情緒の知性とは、
自己の受容力と感情制御、モチベーション能力、共感能力、
そしてコミュニケーション能力の5つから構成されている。
ここにもコミュニケーション能力が出てきましたね。
私は宮城谷昌光の言葉を借りて、本当の頭の良さは観察(洞察)力にあるとしましたが、
個人的な成功のカギを握るこころの知性(EQ)では、
自己のメンタルコントロールとコミュニケーション能力にあるようです。
これは自分の気持ちを自覚して制御する「心内知性」と
相手の気持ちを推察して対応する「対人知性」となります。
まあ要は、自分を知り相手を知る。これじゃ孫子か。
自分を愛して相手を思いやる心ってものですかね。
ただし、溺愛じゃダメですよ。正しく。拡大解釈は要注意です。
と、ここまで書いてみて、どんな素晴らしい提言でも
極端な解釈や傾倒ケースが生まれ、
その理解を邪魔する場合があることに気づきました。
人を呪わば穴ふたつ。じゃなかった(汗)。バカと天才紙一重?諸刃の剣?
ええい! 要は中庸が肝心なんですね。物事を咀嚼する力だ。
ということで、情動の知性の5つのファクターを1個づつ両端含めて考察していきます。