魔法の鏡
真実を語る仮面とは別に、わたしたちは仮面をすでに用いています。
微笑みの仮面。
これはわたしたちが社会で生きていくうえで必要とされいるようです。
確かに、鬼の形相では困りますよね。
ポーカーフェイスよりもいいかもしれません。それでも仮面は仮面。
鎧を羽織る生き方同様に、仮面を用いなければならない生き方もつらいものです。
ある友人が仕事場でパッシングを受けていると嘆いていました。
相手は彼女を事あるごとに批判し否定することで
自分の存在意義をアピールさせたいようです。
ドラスティックというよりもエキセントリックなパフォーマンス。
それに彼女は疲弊しきっていました。
その指摘に理不尽があるのなら毅然と対峙すればいいじゃないか。
そういった正論を伝えてみたのですが、彼女はそれができないといいます。
彼女がその正論を毅然とした態度で相手に伝える場合、彼女は笑顔ではいられない。
「わたしが笑顔でいなけば負けなのです」
彼女は常にどんな場での笑顔の仮面を外すことはできない。
それは違う。そういっても彼女は受け付けなかった。
そして彼女はそれからまもなくブログを閉鎖してしまいました。
笑顔の仮面は無敵なのだろうか。最強なのだろうか。
それとも笑顔の仮面はその理不尽から逃れる逃避の仮面なのだろうか。
ひとつだけいえるのは、もしその時その場でその表情を鏡に映してみれば、
泣きそうで強張った不思議な表情なのかももしれません。
幸せになる方策として、就寝前に手鏡で自分に顔を映すしてみます。
鏡に映った自分の顔が、悲しそうだったり怒っていたりして強張っていたら、
自分に笑いかけてみる。
一度や二度ではもとには戻らなくても
毎日そうやって繰り返し微笑み続けてください。
そのうちに自然な笑顔に戻ります。
毎晩そうやって手鏡に自分の顔を映して確認します。微笑みかけます。
自然な笑顔。仮面のなどではない本当の自分の笑顔を取り戻すこと。
これが幸せを引き寄せるひとつの方策です。
生きる姿勢について(2)「手鏡」