眠れない夜にエロティズムを・・・ねえ
調べものをしていたら、ついつい資料を読み耽って
時計は零時をまわっていました。
リビングから寝静まった寝室に入ると
小さな瞳が瞬いている。
「眠れないの?」
息子が「ウン」と答えます。
「大丈夫だよ、Kちゃんが眠るまでパパはおきているから」
ありがとう。という囁きが聞こえて。
子供の頃に
夜、眠れないときは不安だったものです。
1960年代の11時過ぎは子供にとって途方に暮れる深夜の彼方。
この世にひとり取り残されたようで・・・
何度もトイレにいって、夏だったんでしょうね。縁側の戸が開いていた。
遠目が利いて、庭の向こうの明かりが見える。
向かいの家の格子窓からやっちゃんのお父さんが下着姿でお酒を飲んでいました。
なんか、ホッとした。
眠れない夜は大人になっても不安なものです。
夏目漱石は留学した英国で「大いなる鬱」という国家の鬱を感じて
キリスト教文明に先行きに不安を感じて警告を発した。
その漱石の鬱に悩まされていました。
彼の不安の正体は「時間」にあったようです。
エロティズムは時間の経過と空間にある。
そのなかの虚無感が耐えられなかったエルサレム周辺の者たちは
絶対的な神の存在にすがった。
幸いなことに四季の彩りがはっきりしている
このオアシスの島国の者たちは、それを受け入れることができました。
これは信号待ちする前者たちが次に変化を信じられず待ちきれず
みんなで渡れば怖くない信じる者は救われると巡礼行進したのに対して
後者は赤から黄色に青に変わることを知って
その待つ間だの虚無を歩道の雑草を愛でて過ごしたような、感じ。ですかね。
虚無と異世と時間と不安
そして、時代性と民族的と個人的な概念
日本人の「もののあはれ」から「もののあわれ」
それでも、
黒船来航以来、日本人は変容していきます。
最大の変化は戦後、儒教教育が影をひそめ欧米思想こそが民主主義だと
すべてを塗り替えてしまってからでしょう。
そして豊かさや便利がわたしたちの感性を変えていきます。
人工のなかの快適性がストレスという不快で打ちのめしていく。
生活習慣や価値観は大きく変貌して、神経は常に興奮している。
ポジティブにアクティブにとせき立てられて
そして眠れない。
スローライフ、スローフーズという言葉を聞きますよね。
私たちは駆り立てられるように性急に答えを導き出そうしている。
快感さえもそうです。
緊張とストレス。それに対するのリラックスでしょうか。
快感や快楽の追求も
積極的だけではなく消極的な選択もあってもいいのかもいいかも。
エロティズムのそういった選択。
スローセックスのすすめ
なんて考えてたら目が冴えちゃった(汗)。
いつのまにかKちゃんは寝息をたてていました。
なんか、さびしいなあ・・・
愛と性に対しての補足として(17)エロティズムの正体(10)
学生時代とか友人と一緒に泊まったりして
「ねえ、寝た?」
「うう〜ん」
「ねえ、もう寝た?」
「・・・」
「ねえ、ホントに寝たの?」
「・・・」
「・」
「・・・」
「ねえ・・・」
って、なかった(汗)?