理想の恋人
亮子
愛おしい女
わたしの輝ける眩しい理想
新橋の名妓、柏屋で小兼と名乗っていた没落士族の娘。
男嫌いで通していた彼女が岡惚れしたのが陸奥だった。
十七歳で陸奥に見初められた亮子は陸奥家に入ります。
それは同時に死去した先妻蓮子の遺児、広吉、潤吉、清子の母になることだった。
亮子は子供たちを愛しました。
また、深川清住町の陸奥家には多くの食客がいました。
どれもこれも曲者揃いです。
星亨、神鞭知常、島田三郎、岡崎邦輔、大江卓、竹内綱、原敬、林菫などなど
亮子は食客どもも愛した。
陸奥のこと冷酷な人間とするのは誤りです。
彼は合理的な人間でしたが、情に熱い男でした。
それは土佐立志社の政府転覆運動に荷担した疑いで投獄したときに
妻亮子に送った手紙に綴られています。
その愛を詩に託しました。
亮子の美貌は鹿鳴館でもひときわ華やいだものであり、
後に陸奥が米国公使だった頃も
「ワシントン社交界の華」「駐米日本公使館の華」と称された。
アーネスト・サトウも彼女の瞳と眉の美しさに感嘆していた。
そして亮子は夫を
陸奥宗光を愛しました。
亮子
愛おしい女
わたしの輝ける眩しい理想
陸奥宗光は
妻を
亮子を愛した。のさ
陸奥宗光(6)亮子