『坂の上の雲』第三回に向けて
前回の「青雲」は第六章の「馬」ぐらいまででしょうか。
来週の予告編では日清戦争までやりそうな雰囲気。
袁世凱っぽい人物がちらっと登場してましたね。それとも李鴻章かな?
日清戦争の原因は不平等条約改正(つまり日本を列強に認めさせる)
ために、勝てる国と戦争をやって勝つ。
そういったパフォーマンスだった。
清国に勝てるのか?
勝てる。そう説得していたのが荒尾精で、
それに川上操六、西郷従道、陸奥宗光が納得した。
ちょうどその頃、清国海軍が威圧外交のために来日して
長崎で清国水兵たちが狼藉をはたらいく事件を起こします。(長崎事件)
これが戦争の気運を高めたのでした。
伊藤博文とか井上馨、山県有朋なんかは反対です。金もないし(汗)。
問題は当時の朝鮮李王朝にあるのですが
これがまた頑迷でだらしのない政治をやっていました。
とにかく日本を見下して清国べったり。これが日清戦争後ロシアになびく・・・
こういったことや三国干渉から
日本の日清戦争の目的ははたして効果があったかどうかは微妙です。
つまり、眠れる獅子の清国を張り子の虎であることを証明し、
欧米列強の半植民地化を推進させてしまった。
そして、ロシアという新たな脅威を呼び込んでしまった。ことなどです。
まあ、それをすべて日本の失策とするのは酷なのですが。
一寸先は闇。
私たちはその後の歴史の流れを知っているから
後講釈で、ああたらこうたらいえるけれど、その時の当事者も
なかなか予測できないのです。
で、もうひとつ。
日清戦争は日本と現在の中国との戦争ではないこと。
当時の清国というのは満州民族が支配していた中国です。
中国は漢民族の国であり、漢民族は少数民族である満州人に支配されていた。
これは辛亥革命(1911年)まで続きます。
弁髪は満州人の風習で、これを余儀なくされていた漢民族は屈辱でした。
満州人は優遇され、漢民族は冷遇抑圧されていた。
それを嫌って孫文はハワイに渡って革命を練るのです。
日本はその革命の手助けをしていた。もちろん色々な思惑があります。
けれども、現在まことしやかに語られているように、
日本が植民地を広げるために日清日露戦争が戦われたわけではない。
台湾、朝鮮半島にどれほどの(税)金が費やされたか。
植民地イコール儲かる。という図式じゃないのです。
そこんところを、頭の隅において
ドラマ『坂の上の雲』をご鑑賞いただければ幸いかと存じます。
ドラマ「坂の上」血風録(8)
第三回は「国家鳴動」というタイトルなんですね。
クックドゥードゥルドゥー これ鶏だす。