幻の白い騎兵
馬の話の続きです。
軍用馬の発展には競馬が大きく影響したといわれます。
『坂の上の雲』で日清戦争に騎兵中尉が
苦心して手に入れた洋雑種の芦毛馬を敵に目標になるからと
戦地にもっていくことを禁止され、
緑色の染料で塗るとい可笑しなエピソードが紹介されいました。
これ、ドラマでカットされちゃうかな?
次回に放送が楽しみです(笑)。
芦毛は白馬ではないのですが、成長するにつれ白くなります。
最初は黒っぽくで次第にグレーのまだらになっていきます。
この芦毛は軍用馬として「不適」とされていたのです。
その影響で競走馬にも芦毛は少なかったわけです。
それが払拭されたのは
タマモクロスやオグリキャップが活躍した昭和六十三年からの
芦毛ブームまで待たなければいけない。
芦毛馬初の天皇賞(秋)制覇は昭和四十五年のメジロアサマ。
クラシックレース菊花賞は七年後のプレストウコウ。
ダービー初制覇はなんと平成元年(一九八九年)のウィナーズサークルまで
待たなければいけないのです。
雪におおわれた冬期の満州には適すると思うのですが
スキー場で白いスキーウエアが目立つように、
やっぱりダメだったのでしょうかね?
日本の軍用馬の本格的に動きだすのは明治三十九年。
日露戦争の後です。
この軍馬改良に貢献したのが大蔵平三という陸軍騎兵軍人。
設立間もない陸軍大学の教授という肩書きから
秋山好古の先生だったわけですね。
彼もまた、日本騎兵の育ての親であることは間違いない。
ドラマ「坂の上」血風録(14)