あかんたれブルース

継続はチカラかな

頭山満はなぜ庇護したのか?

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話が前後しますが
頭山満がなぜ井上馨の縁者を庇護したのか?

頭山・玄洋社が民権運動から国権主義に変節するのは
明治19年の長崎事件からです。
ドラマ『坂の上の雲』でも紹介していた威圧外交による清国艦隊の来航で
長崎で水兵が乱暴狼藉を働いた事件。

かといって、頭山が政府高官長州閥と気脈を通じていたわけじゃない。
なかでも井上馨鹿鳴館外交という洋化軟弱外交で不平等条約
中途半端な形で成し遂げようとする奸臣。大嫌いだった。

ところが、翌年の明治20年杉山茂丸から玄洋社の運転資金に
北九州の海軍予備炭坑を購入することをすすめられる。

「俺に山師になれてとうのか!」

最初は激怒した頭山ですが、それを杉山は説得した。
金がなければダメなんだと。
当時、頭山も杉山も玄洋社もみんな貧乏でした。
経済的自立・立脚こそがテロとの決別ではないかと、諭した。
(ここが戦後の右翼と違うところ)

この炭坑買収に井上馨が協力した。
あの井上に頭は下げたくなかった頭山だったのですが・・・

頭山にはイヤな借りがあった。
でも、それだけか?
その借りだったら社員の来島恒喜の井上暗殺計画を中止させていることで
すんでいます。(この後、来島は大隈重信に爆弾を投げて自刃)

それに、頭山はそんな義理で井上の私生児を庇護したりする人物ではない。
ましてや、孫文にあずけたりはしない。

中村天風の場合は父親が柳川藩出身という事(親戚が福岡に在住)と
天風はあくまでも「軍事探偵」です。言い方は悪いですが
死んでも捨て石的な存在。誰も骨拾うものなし。

やっぱり、堀川辰吉郎は然るべき高貴な方の血胤だったということか・・・

学習院入学
皇族の子弟への暴力事件
孫文に託される

こういったことを考えると、そう考えるのも不思議じゃないなあ。

では、堀川辰吉郎は誰の子?




分類は「若宮」
明治男前烈伝(10)堀川辰吉郎(4)

画像は後醍醐天皇