あかんたれブルース

継続はチカラかな

古神道と天狗と霊界



話をもとに戻して、飯野吉三郎である。

この祈祷師は、予言者は神道
なかでも古神道復権というか保護を訴えておりました。
もともと岩村藩上士出身の飯野がどこで神道の修行をしたかの
記録は残っていない。
たぶん、出口王仁三郎のように天狗かサンカに教わった?のでしょう。
誰に教えを請おうがそんなことはこの際どうでもよろしい。

さて、ここでいう古神道とはなにか?

神道といても色々複雑なので端折りますが
そのなかで古神道もしくは復古神道というのが
賀茂真淵本居宣長らの国学者によって体系づけられ、
平田篤胤本田親徳らによって発展しました。

因みに、この平田篤胤って人。歴史の教科書で名前だけは記憶にありでしょ。
とは別に、ユニークな先生で妖怪ハンターというか霊界ナビゲーター。
荒俣宏が紹介した本をニヤニヤしながら読んだ記憶がありましったけ。
作家の島崎藤村もこのグループなんでしょうね。

神道自体も八切止夫がいうには新羅から渡来して
現在のカタチになったといいます。
日本は色々なものを融合させますから、その神道も縄文と弥生のミックス。
そのなかで大きな流派がふたつあったけれど、
そのひとつが主流になって現在の神道のスタイルが確立される。
それは形式的な儀式的なもので
呪術的なものは影をひそめていった。
それと仏教伝来もまた影響したようです。易経陰陽道)とか儒教とか禅宗とか・・・

時代時代によって神道も様々な淘汰と変化があった。そのなかで
飯野吉三郎がいう古神道はどこまで遡った神道をいうのか・・・


明治維新尊皇攘夷熱で成し遂げましたが
勢い、「廃仏毀釈」という宗教弾圧の徒花も咲き誇った。
http://www.photo-make.co.jp/hm_2/ma_20.html

一応、本願寺浄土真宗)はセーフだったのですが
それでも戦々恐々としたようです。
大谷光瑞などが探検したり
政府・軍部に協力するのはこんなところにも動機がある。

しかし、その欲求不満は神社も例外ではなかった。
なんたって「天皇」という神に統一されてしまったこと。
また思ったほどに天皇主権国家じゃなかった落胆。とかです。
前者はお伊勢参り伊勢神宮のお札販売禁止とか・・・
後者は天皇機関説みたいなお飾り国家傀儡政権への失望です。

こういった神道系から幕末明治にかけて神道新興宗教が生まれた。
で、飯野が唱える古神道というのはそういった類のものともいえるのだけれど
彼の預言とか祈祷の霊力魔力、というものがあるとすとですけれども
従来の(私たちが認知する)神道とはちょっと違うのかもかもしれない。
平田篤胤には近いのでしょうが)
なんか天狗とかの臭いがする。

天狗というと笑うかもしれませんが
南方熊楠の自伝でも天狗が登場します。背広を着て(笑)
なんかここに日本の少数民族とかサンカの臭いがする。

で、日本語の駄洒落とか言霊数玉の奇妙な符合です。
なんかこの世の法則にデタラメのような語呂合わせが存在?というか
寡黙な聖人でなくてもスケベでも能力が発揮できる
ダイナミズムのようなものがあるのかもしれない。
NHK杯大河ドラマに関係する!」とか。

で、なんでもいいのです。
当たれば。
どんな理屈よりも、百聞は一見に如かず。であり、当たってなんぼ。
飯野は当てた。当たるのです。

だから山県も児玉も原敬の信じたのでしょうね。

と、同時に
国家は産業経済力や軍事力と同じぐらい
信仰宗教の力も重要なのです。

明治の文明開化において浄土真宗本願寺はそれを痛感した。
また、軍人の大迫尚道も、石原莞爾
そして、堀川辰吉郎もそれを痛感した。



分類は「若宮」
明治男前烈伝(10)堀川辰吉郎(13)近現代史のなぞなぞ(20)
平田篤胤、面白いのでアドレス入れておきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E7%94%B0%E7%AF%A4%E8%83%A4
天狗小僧寅吉の出現と
稲生物怪録
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E7%94%9F%E7%89%A9%E6%80%AA%E9%8C%B2