あかんたれブルース

継続はチカラかな

祟りを恐れたはずが御利益を求めるトレンドへ



天狗とか霊界(幽界)云々という話をだすと
トンデモ・カルト・オカルトのジャンルにワープしてしまいそうですが
たとえば
多くの陰陽師を輩出した「賀茂氏」という一族がいます。
映画、コミック、関連書籍で有名になった阿倍晴明の師匠も
賀茂保憲という方。
この賀茂氏は超能力の家系だという。犬神家と同じですね(笑)。
その本拠地は大和国の葛城(現在の奈良県御所市・葛城市)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%9B%E5%9F%8E%E6%B0%8F

この葛城氏は土蜘蛛の血を引いているともいわれる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E8%9C%98%E8%9B%9B
土蜘蛛とは「まつろわぬ民」
大和朝廷天皇に恭順しなかった古代の土豪の名称であり、
朝廷(国家)から差別され、異端とされていたものたち。
サンカなどと同じなのですね。
そういった土蜘蛛系なのに賀茂氏は朝廷側の取り入った。
同化ユダヤ人のようです。
朝廷(国家)としては、恭順してくれれば問題ないわけで
賀茂氏(葛城氏)の能力と実力は大歓迎だった。のでしょう。
このあたりが日本の歴史的風土環境なのかな。

この葛城氏は修験道の祖・役行者とも繋がっていて
そうなると武内宿禰も繋がれば『武内文献』にも繋がる。天津教にも・・・

また、「落合論文」でこの葛城一族を出口ナオ、出口王仁三郎大本教
結びつけているようです。

ちょっと話をかえて
今年の正月めずらしく馬太郎一家は初詣にいきました。
なんとなく湯島天神。ところが地下鉄を降りて出口から坂をのぼれば
すぐなのに、その日はポリスから誘導されて迂回させられて
ホテル街まで大回りして・・・すごい行列の最後方に!
こんなに並んでいるんだ(汗)。菅原道真は学問も神様でした。
受験生とその親たちが御利益をもとめて並んでいるんでしょうね。

でもさ、菅原道真は怨念を恐れて祀られたもの。平将門のそうです。
もともと神社はそういった性質のものだった。

まあ、日本人はそういうことに頓着しないというかフランクなのでしょう。
でも、神様とはやさしい存在だけではなく、
荒神さまとか祟り神さまとか(たとえば竈神とか)
そういう存在であったことに気づく方もいるはず。
なんたって八百万の神々の国ですからね。(千と千尋の神隠しを思い出して)

明治になって天皇が神格化されていきます。
明治天皇崩御から明治神宮に祀られる。
東郷平八郎東郷神社)、乃木希典乃木神社)など
明治にはいってからトレンドが変わったのでしょう。
でも、考え方によっては祀るという形式を利用したともいえます。

神社とか神主さんは形式的にお宮参りとか結婚式とか厄払いとか
御祓いさんになっていきます。人畜無害の存在。

祟りをあれほど恐れた日本人と神社の関係。聖地と祟り場。

「まつろわぬ民」を忌み嫌って
ときに人間以外の狐とか狗とか
妖怪の類、鬼や天狗にあてはめた日本人。

神道の祈りの本質も単なる形式的な御祓いだけではなく
呪詛もあったようですが、それは封印されていった。

幕末から明治かけての神道系に新興宗教の跋扈と
その後の弾圧。
宗教と日本人。民族としての日本人。そして国家。
はたして、幕末の尊皇とはそういったものを求めていたのか?

神々の国と皇国のギャップに想いを馳せるのであった。



分類は「若宮」
明治男前烈伝(10)堀川辰吉郎(13)近現代史のなぞなぞ(21)