あかんたれブルース

継続はチカラかな

普通、そう考えるものだよ人間は



お金の話のついでに

義和団の乱、いわゆる北清事変で七カ国連合が編成されて
その先遣隊が北京をめざし籠城する外交官民間人を救出する。
映画『北京の55日』では米国英国が主人公ですが
主役は日本です。北京籠城では柴五郎中佐。
先遣隊を指揮したのは福島安正少将。のなかには通訳士・川島浪速、駐在武官・青木宣純大佐。

日本は連合軍中、最大の派兵数だった。一個師団、約8000名です。

北京解放後、連合軍司令部は「三日間の略奪行為を許可」します。
正規命令ですよ。でやった。ついでに虐殺、強姦、放火も。
日本はそのなかで規律正しく、軍紀が乱れることなく、優等生でした。
略奪も規律正しく、北京を精通する柴中佐の的確な指示で押さえるべきものを
迅速に押さえて、その後すぐに治安維持に務めた。

一番非道いのはロシア軍だった。

義和団の宣教師や外国人、清国人キリスト教徒に対する虐殺も非道かったけれど・・・

さて、略奪競争饗宴から一年。
当然の権利として清国に賠償金の請求がなされた。

日本は5000万円を請求しました。これは良心的な数字です。なぜなら

対して、ロシアは1億8000万円! 日本の3.6倍の金額。
ロシアは日本の四割ぐらいしか派兵していなかったのに・・・
(一番多いと言い張って聞かない駄々っ子です、ごり押し)

次のドイツにいたては一兵も出していないのに、1億3000万円也。
フランスは日本の五分一で役立たずの兵士隊で、1億600万円也。

英国(6500万円)とアメリカ(4500万円)は比較的良心的だった。
それでも五十歩百歩。
日本もその仲間じゃないか、と指摘する人もいるでしょう。
でも、この100歩と50歩の差が大きい。
なぜなら
北清事変の一個師団の戦費は4260万円だった。
これに戦傷者遺族への給付金などを加えると赤字になってしまう。

総額6億2400万円。これを清国は払わなければならない。
払えない。ぐらい途方もない金額です。
明石の記事で100万円を現在の80億円で換算しまたよね。いいですか
624×80億で・・・4兆9920億円だぞ(涙)
しかも、オプションで略奪行為されたうえで。
強姦されてプレイ料金と指名料を請求されたようなボッタクリ
「クラブ列強」(歌舞伎町コマ劇場裏)のようなものです。
Yahoo!で横行する迷惑エロ書き込みと同じだ(怒)。

しかし、これが20世紀初頭の国際ルールであり常識であって
当然の権利であった。わけです。
これが植民地主義、西洋文明だった。
国益。とすり替えればどんな恥知らずなことだってできる。

だからね、たとえ不平等条約改正を悲願に
また、カモにされているアジア諸国の二の舞いにならないために
列強の一員になろうとした日本ではあっても
この50歩の差は評価してあげないといけない。この時点では
どの時点まで?というと日露戦争で勝ってから
児玉が死んだあたりからおかしくなっていきます。

また、北清事変でも柴中佐が指揮していたまでは良かったのですが
その後で、軍紀が乱れて馬蹄銀事件を起こしてしまう。
これが汚点となってしまう。

日本人がとびきって偉いわかじゃない。

その指揮官の能力ですね。
太平洋戦争ではその指揮官全体の能力が低下したってことです。
これを少数派から多数派の逆転。とわたしは名付けています。

まあ、戦争というのものが
如何にお金が掛かって、非人間性をむき出し非効率なものかです。
すべて国民の税金ですからね。
清国もこれで重税をかけたし、日本も重税で日露戦争、太平洋戦争戦った。

血気盛んだった堀川も孫文のもとで革命事業に奔走し
布引丸事件、廈門事件の挫折も含めて、
つくづく考えたことでしょう。
なにはともあれ世界平和が一番だって
それは力の覇権じゃなくて、もっと違う手法なんじゃないかと




分類は「若宮」
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