あかんたれブルース

継続はチカラかな

どうも腑に落ちない・・・



上原勇作疑惑の検証でした(汗)。

落合莞爾氏の薩摩ワンワールドの首魁「高島鞆之助」説は却下しましたが
その跡取りがプリンス上原勇作だといいます。
まず、足場から内堀外堀を攻めていきます。

>上原は薩摩人と見られているが、実は宮崎出身である。
>その土地は小藩が群居しているから、住人の心中は複雑である。

これは、一昨日の記事にしたとおり、
上原の出身地、都城は現在では宮崎県ですが
都城は島津氏発祥の地で、完全な薩摩藩領内です。
青木宣純の佐土原藩宮崎市)は支藩ですが、上原は完全な薩摩藩出身。
だから、落合氏のこういった捉え方は不味い。
彼の推理が拡大するほどに、足をすくわれることになる。


で、下ネタのスキャンダルですが、
上原は薩摩の重鎮・野津道貫の書生になって娘婿となる。
大山巌、野津、黒木が陸軍薩摩閥の最長老格。
野津って人物は恐い人でして、みんなが恐れていた。だから
日露戦争では誰も野津第四軍の参謀長になりたくない。
したがって、娘婿の上原が選ばれた、って逸話が往来しておりますが、
実際優秀なインテリです。

さて、この上原の女性スキャンダルを落合氏は説く。
野津道貫の娘・槙子は上原より17歳年下。
彼女が19歳になるまで待って上原36歳で結婚します。
それまで、男として身が持たないと
三人の女性がいた。とする

一人目)日高家血縁の某女(大森別邸の女中頭に

二人目)玉木常磐・元大阪日赤病院の看護婦(上総一宮の別荘に

三人目)フランス(アルザス出身)のポンピドー牧師の娘


いえね、別にどんな女性関係があろうと、かまわない。
わたしはそんな野暮はいいません。

でもさ、恩師のおっかない野津道貫の娘をもらって
そうそう二号、三号、四号って・・・相手は野津ですよ(汗)。
しかし尉官時代にそんなことできるのか? 若旦那でも華族の子弟でもない。
貧乏将校です。
同期の秋山好古だって、吉原とか行ってそうだが・・・
秋山だって晩婚です。
下半身が疼いたら玄人でいいじゃないか
日高某女は上原の女性関係のお目付役でもあったという。
そんなに、絶倫発展家だったのか?
また、玉木常磐の大阪日赤病院の看護婦という肩書きが
現代に風の「不倫」の臭いですなあ。
もっと明治風に大らかにならんのか。乃木のように。

まあ、フランス留学のロマンスはそれはそれでいいのですが、
この女性との間に生まれた娘が成長して甘粕正彦大尉の愛人になるって話は
ロマンではありますけどね。

寺内正毅みたいなむっつりドウケベとか長谷川好道みたいなデタラメを
演じてほしいわけじゃない。
なんというか、秋山好古っぽく、
そのへんはさらりとやれんかったのか上原君。

というかこの設定、推理に無理がある気がすのですが・・・落合さん



分類は「若宮」
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