あかんたれブルース

継続はチカラかな

ロマンチスト翔んで行く



まったくといっていいほど、歌番組は観ない。
でも民放の喧噪を逃れてついつい
昨夜はNHKの歌謡ショーを観ていた。三木たかしの特集だった。

先鋒、森進一。森進一も好きじゃない、モノマネでしか意識していなかった。

今晩ばぁ森進一げず と 北の蛍 を歌った。

   山が泣く風が泣く

ああ、なんか昔、五社英雄の映画の主題曲で使われていたな。
観てないけど、予告編で観た。明治モノ、北海道の話?雪の監獄。
女郎屋の女将みたいな岩下志摩と、臭い芝居の仲代達也。臭いねえ
だいたい五社英雄の「女の情念を描く」っていうのが好きじゃない。鼻についた。臭いねえ。

ところが、その次フレーズで

   少し遅れて雪が泣く

と、とんと落として、ポンと身を乗り出してしまった。

   女はいつ泣く灯影が揺れて白い躰がとける頃

だってさ。たたみかけるようにスッと歌ったね。グッと入ってしまった。

   もしも私が死んだなら
   胸の乳房をつき破り
   赤い蛍が飛ぶでしょう

気がついたら一緒にホーホー蛍翔んで行けと唸っとたがな(汗)


年とったよね。
最近、ホッとするんだな、歌番組が、昭和歌謡がね。
作詞は阿久悠だった。
すごいねえ。
別に女の情念がわかるようになったわけじゃないんだけれどさ

「なにしてんの」嫁の不意打ちで目が醒める

ゴンバンバ ボディ ジンギジ デズ

「アホか」


映画のタイトルはわからないけれど、たぶん明治の北海道開拓が舞台かと

明治の廃仏毀釈によって全国10万の寺院は半数に激減された。
本願寺はさほどでもなかったいう。それでも、
維新と文明開化が宗教家に与えたショック計り知れなかっただろう。
佐幕派だった東本願寺戊辰戦争でようやく方針を変えた。
新政府設立以降は平身低頭にひたすら忠誠を尽くす。
北海道開拓事業にも積極的な協力を惜しまなかった。

開拓団とか、満州とかシベリアには
本願寺の坊さんが教導師として多数派遣されていました。
探検とか軍事探偵にもホーホー翔んで行ってた。



「青空会議」疾風録(6)