あかんたれブルース

継続はチカラかな

繋がっている



かおりくんに電話した。

久々の電話です。二ヶ月ぶりぐらいでしょうか。
生きているかな? 冗談ぬきで、そう思って携帯を鳴らした。

繋がらない。入院するようなことをいっていたけれど
どうしたんだろう。

彼女は酷いうつに苛まれている。
拒食症も併発していた。
ブログでのわたしの友人でうつ系の人は多いです。
深入りするなと袖を引く良心的な友人もいます。
彼もそれで散々な目にあったと体験談まで告白してくれて。
それも彼の善意であり、誠実です。

そういう友人がたくさんいて、去っていきます。

そのなかでもかおりくんとは長い。三年半ぐらいかな?

冬のね、寒い日だった。
寂しいさびれた誰も寄りつかない地味なブログ。下手くそな写真・・・

彼女は詩人だった。



   今日一日を穏やかで過ごせますように

   悲しみ 苦しみを しっかりと味わいますように

   喜びを感じますように

   

   正当に 怒れますように

   そして 憎しみは 我が身を殺すことを 知っていますように


   今日一日を 真摯に過ごせますように



彼女のささやかな願い
祈りに、わたしは想いを馳せた。

その苦しみのなかで零れる言葉に惹かれた。
真実の輝きを感じた。残酷な話です。
ある女友だちは俺のこと言葉フェチだっていっていたな。
究極のSだと付け加えた。それは言葉遊びでしかない。


   ウチみたいに 寂しい風が 心に吹きっぱなしの人って 
   どのくらい いるんだろ


かおりくん、俺だって寂しいよ。なんてことは言わない。
ときどきケータイで話すようになった。
でもいつも薬漬けでラリっているんだ。呂律がまわらない。
そしてどんどん壊れていくようです。
わたしのこともこの間の会話も忘れていきます。

わたしに何が出来るのか?


   泣いたことがなかった
   泣くほど悲しいことじゃないと思ってた

   今は泣ける 闇がそばにいる わたしの闇がそばにいる

   私は 闇に入って くつろいでくる

   泣いてくる

   もし この闇が誰かの闇と重なれば
   私は 嬉しくてその闇を愛するかもしれないほどに。


ケータイが鳴った。かおりくんだ。

「生きてたあ?」

あははは、あかんねえ(笑)。

入院したくてもベッド空きまで半年待ちだってさ。
いまは実家にいるそうです。寝てばっかりだって、あかんねえ。

ねえ、今度、大阪に俺、行ったらさ、飲もう。
うん、約束だ。約束だよ。


わたしの願いはささやかです。
わたしの革命はとても小さい。本当に小さいものです。
わたしにできること
わたしは、ただ繋がって約束をかわして、それをはたす。
それがわたしの生きている証であり使命です。
かおりくんがわたしを生かしてくれている。