あかんたれブルース

継続はチカラかな

タクシードライバー



むっしゅがわたしを挑発している。

http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/seiteki2.html

性的興奮

70年代の終わりに
タクシードライバー』という映画があった。
デニーロ演じるベトナム帰りの兵士が
町を漂い映画館に入る。
ポルノ映画だった。
スクリーンで繰り広げられる男女の絡みは
なんとも滑稽で無表情なデニーロ以上に
わたしを戸惑わせてしまった。

その頃から自分自身にある焦りを感じていた。
考えないようにしていた。
考えても埒のあかないことだった。

わたしはスケベだ。

そんじょそこらのスケベじゃない。
僕はスケベの王様さ
ぐらいの自負心があった。
けれども愛のタイタニック号の乗船券を千切り捨てたのさ。
「あの船じゃダメ」
スケベ心がそう囁いたんだ。

わたしのスケベ心は貪欲だ。
もっと大きな快楽をもとめていたんだと思う。
そしてその予測は的中したんだ。
視覚的な性的興奮じゃ満足できなくなって往く。
形体が変わろうが形態を替えようが同じさ。
そんなんじゃダメなんだ。

なにかが足りない。なにが足りない?

  愛だろ。愛

そんなバカなこというなよ。

愛とセックスは別物じゃないか。

  可哀想な人

訳知り顔の女を見向きもせずに店を出た。
深夜の町をデニーロのように漂いながら歩き続けた。

  愛のあるセックス

それは、あるのか?

スキンはどうすんの?
愛があるのに・・・
それとも薄さの問題か?
正常位だけなんだろうか?
バックで愛は伝わるものなのか?

わからない。

「性的興奮」

愛ある性的興奮

まるでその時その場でウンコしたくなったようなシチュエーション

ああっ、あの寒気のする鳥肌の感覚
あれね。あれかあれなのね。
中合わせの性と愛
擦り合わせて
火がつく情念の滝
二人で超えたい
天城越え


わたしは交差点でタクシーを拾った。



  タクシードライバー
  苦労人とみえて
  わたしの泣き顔見て見ぬふり



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