あかんたれブルース

継続はチカラかな

殺しが静かにやってくる

表現について考えてみる(3)


わたしの愛するJJ. のおバカな話を語れば千夜一夜では尽きないのですが
そのなかで直近のやつで
今度よし姉さんと二人で会うことになった。が、急にドタキャン!
理由はJJ.夫婦の濃厚な営みの徒花です。はやい話が、
カミさんの嫉妬とJJ.のこれまでの不徳の致すところだ(笑)

そんなおバカな話を満に聞かせてやりたくて、と・・・
満はよし姉さんを知らない。でまず、わたしのブログ記事をと
「ねえ、これ読んでみて」と
『わたしの女装癖』
http://blogs.yahoo.co.jp/djkxq447/51676890.html
を指定し誘導しました。一応洒落として、
「俺は実は女装癖があるんだ。どう綺麗でしょ」って。
爆笑のリアクションを期待していたのですが、満の反応は違った。

「・・・こ、こっれってマジ女性みたいじゃないですか!
 ライティングを強くして誤魔化してはいるけれど・・」

(アホか。女性だよ。マジで言ってるのかな? よし姉さんに失礼だぞ)
沈黙が続く。
きっとわたしの記事を写真と照らし合わせながら一生懸命読んでいる。
「髪の毛は?」
「カツラだよ。俺の髪の毛短いの知ってるでしょ」
「ヒゲは?」
「ファンデーションで押さえ込んでいる。わかんないでしょ」
「はあ・・・」

最後まで読み終えたようだ。腹筋の緊張も限界なので、たまらず
「アホか! なわけないだろ」
と、ネタをばらしたのですが、満は一生懸命弁解しはじめる。

最初から変だとは思った。けれども、もし違ったら馬太郎さんを傷つけると
思って、自分はミステリファンなので、誘導尋問しながらその決定的な証拠を
引き出そうとしていた。「奥さんが留守」というのでこれは怪しいと確信した。
などなど言えば言うほど・・・(涙)

わたしはミステリファンという読者層が騙されやすいという特徴を知った。
そんなまだらっこしいことをしなくても、
写真を見れば一発でわかるじゃないか!

では、満は間抜けか?

満は間抜けだと思う。素朴で天然さんです。
しかしさ、その言い訳の「もし違ったら馬太郎さんを傷つけると思って」
は真実の真相のひとつだろう。

こういう心遣い、恐れっていうのが、
いまの人たちに欠けているんじゃないかと思う。
そりゃあ、馬太郎が女装してよし姉さんに変身することなんて有り得ない。
第一、目の大きさが4倍ぐらい違う(爆)。
この満のボケをレアケースとするのは簡単だけれども、ネタ話にするは愉快だが、
それよりも、そういう優しい心遣いがいいじゃない。

賢くなくたっていい!

みんなはやたらと賢くなろうとして疑ってばかりいる。
で、もともとさほど賢くないから、なんでもかんでも疑う。
それも思ったことをすぐ口にする。

「偽善だ」とか

「陰謀だ」「捏造だ」「改ざんだ」などなど
そりゃさ、オレオレ詐欺もあるし、懐疑は大切な考察の手法だけれど、
それも過ぎるとよくありません。そういうことは前回の連載で書いた。
ここでは、「表現」についての話ね。

そういった「生」の言葉を、思ったからすぐに口に出すのはよろしくない。

これは言論とか、表現の自由とかとはまったく別な話です。
そういうの思慮がまったく欠けている。
それをきっぱり言うことが知性だと盲信している。
寅屋はそれを「ニヒル」という言葉をあてはめました。そうだね。

マカロニウエスタンや漫画「NANA」を気取ってるんじゃない!
下手な物言いをすると噛みつかれるぞ。
もっと言葉に対して慎重になれよ。言葉を大切に。責任を持って。
だからといって萎縮せずに。だよ。

仕事の場とか交渉事でもその遣り取り駆け引きのなかで
それは観察されているものです。恐いのだ。
ネットだから、ブログだからといってそれがない、わけじゃない。

じゃあ、寅屋や馬太郎はどうなんだ? という人もいるでしょう。
わたしたちは分かったうえでやってるの。責任をもている。
汚れることを承知の上でやっています。
だから、やるなら、そういう腹を括ったうえでやるしかない。

「それじゃあ、言いたいことも言えないじゃないですか!」

いったい何を言いたいのだ。
そこまで言いたいのなら、責任をもって言えばいいじゃないか。
表現や主張をそう軽く考えないでほしい。と、いいたいな。



『殺しが静かにやってくる』
http://www.syu-wa.co.jp/macaroni32.htm