あかんたれブルース

継続はチカラかな

新宿中村屋と朝日堂ベーカリーの謎



昨日は夢うさぎ塾長と密会した。
http://blogs.yahoo.co.jp/yumeusagijyuku/34306227.html
場所は我が母校東京大学斜向かいの喫茶店「こころ」である。
ここは相馬黒光が夫愛蔵と共に小さなパン屋を開業した場所だという。
(この喫茶店は知っていましたが、ここがそれだとは昨日初めて知った!)
ここから新宿に移転して新宿中村屋となる。

新宿中村屋といえば、カレーだ!
あんまん肉まん水羊羹じゃない、インドカリー!なのだ。
この本場カレーを伝えたのが
インド独立運動家のラス・ビハリ・ボースである。
当時英国の植民地にあって総督暗殺未遂事件などを起こした
過激派ボースは国際指名手配中。
日本に潜伏していた。

まだ日英同盟締結中ですから、日本政府としては英国の要請を受けて
ボースの身柄を引き渡したい。というか外交上厄介な存在なのです。
いまでいうとオサマ・ビンラディンと米国の関係みたいなものです。

それに対してボースを庇護したのが
頭山満杉山茂丸だ。

ふたりは語らい謀議をめぐらし、中村屋のサロンの女王相馬黒光
ボースを託す。

相馬黒光・・・
当時のクリエイターたちの心を鷲掴み翻弄する
美しき才女です。色っぽい罪深き女でもありました。
わたしも手痛い眼にあって今でも眼帯中(涙)。

ボースも例外ではなかったようです(汗)。罪深い女性だねえ。
それでもボースは
この中村屋の秘密部屋に隠れてカレーを作って伝授して、
黒光の娘俊子と結婚。1923年には日本に帰化します。

また、頭山らの運動によって1915年には国外退去命令を撤回させる。
そういうドラマチックがあるのです。
その始まりの本郷中村屋の場所が喫茶店「こころ」だったわけだ。
無論、夏目漱石の「こころ」からのネーミングなんでしょうけれどね。

夢うさぎ塾長との対面の合い言葉は
「劇的に会いましょう」だった。
まさに劇的な対面の場となったわけですね。

頭山満の縁続きの女と杉山茂丸の信奉者が「こころ」で対面した。
目印は「眼帯」だ。

おおよそ四時間におよぶその近現代史三人会議G2で討議されたのは
日本人の歴史認識のアダブラカダブラ呪縛についてだった。

頭山や杉山を右翼と決めつける稚拙なカテゴライズ妄想。
中途半端な知識から生み出される陰謀説の戯言。
平和ボケ、御都合主義の危険な絶叫マシーンは
意図的なミスリードから奈落の底に一直線。とか

歴史の水面下には血脈と利権がある。
表面上の事象に一喜一憂しては本筋を読み違えてしまうものです。
というか、もっと恐いものだ。
やれ、ユダヤ人とかフリーメイソンとか永田町とかアメリカとかマスコミとか
そんなもので納得して得意気になっていてもはじまらんのじゃ。

ということで夢うさぎ塾と明治「時代と人物」研究会の三人会議は
 塾長「ぴょん」
馬太郎「ぶひょん」
の共同声明を発表して、閉幕したのだった。

茶店「こころ」を出て、東大赤門に向かう。

馬太郎「塾長、尾行されています」
 塾長「きっと満州筋の連中よ」
馬太郎「そのまま東大校内に入って安田講堂の裏で別れましょう」
 塾長「馬ちゃん、いざとなったらこれを使いなさい」
馬太郎「なんですか、これ?」
 塾長「護身用に用意しておいたの」
そういって朝日堂ベーカリーの包みを渡された。

安田講堂近くの生協の前で別れて、わたしはそのまま根津に下る。
尾行はうまくまいたようだ。
ホッとして、地下鉄に乗ると手渡された包みを確認してみた。

菓子パンとクッキーが一個ずつ、それと柿の種の小分け袋がふたつ・・・
これでどうやって身を守るのか・・・

朝日堂ベーカリー・・・

東大・・・安田講堂・・・安田善次郎・・・暗殺・・・犯人朝日平吾

朝日堂ベーカリー・・・カリー・・・中村屋・・・

気がつけば、終点我孫子(涙)