あかんたれブルース

継続はチカラかな

笑顔の福禄寿

月夜の晩餐(9)


年齢的な問題でしょうか
ここんところ周囲が更年期障害で四面楚歌です。

そりゃあイライラするのはわかるけれど
なにも世間の、人生の、不満や矛盾や苛立ちを
わたしにぶつけることないじゃないか。

「だって楽なんだもん」

そ、そんなあ(汗)
お前等、女じゃなかったらグリグリしちゃうぞ!



わたしの友人のMさんもそんな貧乏くじを引いている。
このブログでもたまに登場するわたしのリアル世界の親友。
今回は仮名で彼の近況を


「いやあ、参っちゃった」

参りっぱなしですよ。こっちも

「今年に入って職質問受けたのこれで三回目だよ」

三回?

Mさんもわたしと同業者なのだ。
もう10年近い付き合いだけど、この出版不況で
くすぶっている非文化人だ。

職務質問を受けて、職業を「文筆家」といっても
信用してくれないという。保険証を見せても信用しない。
交番まで引っ張られていって調書をとられたとか。
そのとき彼、なんて言ったと思う?

「どうか家族には連絡しないでください」

だって、情けない・・・
別に、万引きしたわけでもないのに・・・
これが警察権力の横暴ってやつだ。

一通り調べがついて、無罪放免となると思いきや
その警察官が、そっと囁く

「ちょっと奥にきませんか」

まだ、取調べがあるのかと警戒しつつ
恐る恐る交番の奥にいったそうな。家に連絡されるとイヤだから。

奥の机の椅子に座ると、番茶が出たそうな。
さっきの警官が制帽をとって、向かいの椅子に座った。

「いやあ、どうもすみませんでした。
 嫌な思いをさせてしまって。申し訳ない」

・・・? 
態度が慇懃で丁寧。
なにかあるぞ(汗)

「仕方ないんです。ノルマをこなさないと」


ノ、ノルマ?


この巡査のいうことにゃ、警ら課にもノルマがあるそうな。
年に二三回。
交通課のネズミ捕りと一緒。
でもこの街は足立区や川崎と違って治安がいいので
そうそう点数を稼げない。
そうこうしているとノルマを達成できずに
職務怠慢で左遷させられるのだそうです。
地方の駐在所に左遷島流し

「交通課のやつらはいいですよ。
 そしてどんどん出世していくんだから」

はあ、そうですか・・・

それから一時間ほど、Mさんは警官の愚痴を聞いてやたとか。


いまでは、職質問されても笑顔で応答してるそうです。
みんな大変なんだと。


なんかさ、この話を聞いてしみじみと、チーン


エロでもグロでもないけれど
リアリティーあるよね。

みんなも、笑顔を忘れるな。笑顔だぞ!