あかんたれブルース

継続はチカラかな

陛下の赤子というならば

ドラマ『坂の上の雲』第三部によせて(4)


夕方、太平洋戦争での駆逐艦隊のドキュメンタリーを観てまして
なんともやるせない思いに駆られた。

海軍が要請して派遣したガダルカナルの陸軍師団
補給がうまくいかずに、退却を余儀なくされる
それなのに
海軍の宇垣纏は
「海軍が要請した以上、撤退を海軍からは切り出せない」

だってよ(涙)

捨て置かれた兵士たちは疫病と飢餓で死んでいく。

「そんな参謀なんていらない」
生き残った老兵が語っていた。
腹が立つというか、情けないというか

日曜日にやるドラマ『坂の上の雲』でも似たような場面がある。

旅順の第三軍司令部に乗り込んだ児玉源太郎
参謀たちを招集して、集中攻撃を命令する。

参謀たちが難色をしめします。
そんなことはできないと。
集中攻撃での援護射撃で味方の兵士にあたる可能性があると。
児玉は「そこをうまくやれ」といった。

そんなことはできない。
陛下の赤子を傷つけることはできないと。

そのとき、児玉の目から大粒の涙が零れる

「陛下の赤子を、無為無策の作戦によって
 いたずらに死なせてきたのはたれか
 ・・・その杓子定規な考え方のために
 いままでどれだけの兵が死んできたか」


はあ、児玉のこの言葉には感動した。
名場面です。
ドラマではやるのかなあ
どうだろう

太平洋戦争のときに
この言葉を使う良識派はいなかったんだろうか
いなかったんだなあ

ここが日露戦争大東亜戦争の違いだと思います。


宇垣纏、「まとめ」と読みます。
この人は、終戦の当日に
沖縄方面へ特攻して行きました。
自らの責任を負ったって?
とんでもない。

部下を引き連れていきやがった(怒)

責任とるんだったら一人でとれ。
陛下の赤子だろうが。
大西とはまったく違う、異次元のものだ。