あかんたれブルース

継続はチカラかな

坂の上のメッセージに耳をすませば

ドラマ『坂の上の雲』第三部によせて(7)


遂に、完結しましたね。
日本海海戦はきっちり30分で完了。
実際、この史上稀にみる大海戦は30分で大勢を決した。
スタッフのこだわりがうかがえます。

が、バルチック艦隊の旗艦「スワロフ」が操舵不能となって
艦隊列から北方への単独回頭に対する東郷艦隊の混乱
それを上村彦之丞第二艦隊司令官と参謀佐藤鉄太郎の判断での
単独追撃はカットされちゃいましたね。

日本海海戦の勝利を東郷と秋山真之に集約させる。
は、当時の海軍のあり方と同じで
司馬さんはそこをきめ細かく描いていたのですが、
ちょっと残念です。

物理的問題はナレーション1分で解決できたのになあ・・・

不満はそれくらいです。
秋山好古の最期。
阿部寛のメイクが、好古にそっくりで嬉しかったです(涙)。

真之の戦後の戸惑い、そして
子規の家を訪ねる場面とか入れてくれて
作品としての完成度を高められて嬉しかったです。

完結篇を見終えて

この作品に対して、どうこをどう観れば
戦争を、人物を、美化しているという批判が生まれるの
さっぱりわからない。
  日曜洋画劇場でやってた
  『ミッション:インポッシブル2』に道路交通法違反とか
  不法侵入とか危険物取り扱い云々とクレームつけてるようなもんだ。

ことは、このブログ開設当初からことあるたびに
指摘していたことです。
今回、ドラマ化されて多くの人たちがこの作品を知って
以後、このような批判に対して
的外れ、ゴロツキの因縁と察していただければ幸いです。

ちょっとくらい大げさでも過剰でも
それが「戦争阻止」につながれば、平和のためならと
考えるのは大間違いで、
いい加減な屁理屈は必ずしっぺ返しが、反動が、あるものです。
そのために大きく傾くことが恐い。

だから、主張する意見はどんなものであっても
責任あるものでないといけないと思います。

ドラマでもありましたが、
ポーツマス講和条約締結に反対する民衆、
それを挑発扇動した新聞。
これが、ここが問題だと思う。
日比谷焼き討ち事件の仕掛けには『二六新報』の秋山定輔です。
彼は日露戦争には反対していたんのに・・・
それが、戦争続行だなんて・・・
よくわからない男です。

軍、政府の機密を知らなくとも
日本にそういう体力が残っていないことは
冷静に考えれば誰でも、わかったはずだ。
朝日新聞池辺三山も冷静ではなかった。ということか

ここが、勘所だと思いますよお。