あかんたれブルース

継続はチカラかな

クロちゃんへの伝言

魔と呪(12)


うり坊から「クルマをローンで買うな!」という
クロちゃんへの伝言。
きびしいようですが、これはある種の
私達世代の一般常識でした。
うり坊からこういう言葉が出ると、ひとまわり違うのに
あいつは古風な人間なのだなあ、と昆布茶をすする。

わたしも購入前にローンなのか高級車なのか
クロちゃんからよく聞いておけばよやっかたと反省している。
もしそれを知っていたら、うり坊と同じようにいったかも。

で、クルマはローンで買ってはいけないけれど
ローンは何だったらいいのか?
住宅購入だったら許される?
人生で一回か二回の大きな買い物です。

クルマはローンはダメ。
家のローンはOK。これは金額の差かな。

クルマごときをローン組まないと買えないものに
乗る資格はない、ということです。

わたしが二十歳ぐらいのときに「クレジット」というものが
浸透してきました。丸井の赤いカードです。
最初は抵抗があったけれど、先輩に勧められて
眼鏡からフラノのジャケット、ウイングチップの靴・・・
上から下まで丸井で揃えたものです。

銀行引き落としにすればよかったんですが
渋谷の丸井に毎月支払いに行ってた。
帰り道だったので、ま、いっかと
なんかで行きそびれると、実家に電話連絡がいく。
そうすると親が心配しましてね。
借金の取りたてだっていう認識です。

そんなんじゃなないよ、○丨○丨だよ。
といっても鹿児島の親が観るテレビにオシャレなCMは流れない。
知らないわけです。

30歳ぐらいかな、税理士の前川さんを接待したときの話
この人はわたしの恩師で、教え子におごってもらうのが大好き(笑)。
で、支払いのときにカードで支払った。
そしたら、心配するんですよね。大丈夫かって。
彼は団塊の世代ですが、昭和63年から平成の始めまで
彼ら世代にはカード払いが浸透してなかった。

戦中派の親と戦後派の先輩たちの認識・・・


結局はみんな借金なんだ。

コマーシャリズムの影響は凄いね。常識を変容させる。

無論、日本経済を下支えしている核に
土地神話」があることは知っている。

不動産購入は私達にとってひとつの試金石です。
とくに地方出身者はハンデを背負ってるぶん躍起になる。
わたしも例外ではありません。

持ち家か、賃貸かは、性善説性悪説同様に意見が分かれる
ものですが、ある意味どっちがトクかは結論が出てない。
ということでもある。
原発の「安全神話」同様に
そういった借金をローンに名を替えることで
なんとなくコンセンサスがとれてしまうところが悩ましい。

クロちゃんの分不相応な高級車のローン購入に
一点豪華主義の生きがいもわからないことはない。
まだ結婚してるわけじゃなから自由です。
若い頃はなにも考えていない。
わたしもおっじもそうでした(汗)
JJ.はいまだに何も考えていません(涙)

とっても考えていそうな経済人とか有識者
株式投資信用取引を否定しません。
「経済の活性化」に必要不可欠という理由だ。
そういう借金で動かさないと活性化しない経済ってなんだ?
実質経済云々以前の話じゃないのか?
そういう借金は気にならないくせに
日本の国債借金残高は気になるようです。なんか変だ。

わたしはローンを組むなといってるんじゃない。
不動産購入がダメっていってるのではありません。
そのへんはわかってね。

テレビショッピングでは9800円の商品に
分割手続きの紹介があります。
カード支払いのときには必ず、分割か一括かと問われる。

クロちゃんは買ってしまったわけですから
いまさらどうこういっても仕方ない。
それが足かせ、しがらみになってしまっている。
本人もクラウンを手放そうかと考えているとか。
どんな説教よりも効果があるのではないだろうか。

借金してギャンブルする者だっている。
たとえ正論でもなかなか通じないものです。
金の使い方
こういう教育が日本人には欠けているのでしょう。
そして、雰囲気という常識にも御用心。