あかんたれブルース

継続はチカラかな

しょうがない人



これはたしか原田宗典の短編にあったと思う。
そのしょうがない人は彼の父親。
百科事典のセールスマンだったのですが
まったく売れなくなって、それからしょうがない人になってしまった。
根は真面目な男なのです。
そして、やさしい。

原田宗典がそういう「しょうがない」父親を
ペーソスと愛情を込めて書くから
わたしは夜中の砂抜きされてるアサリのように
ぴーぴー泣いてしまうのでした。

しょうがない人はどこか憎めない
ほおっておけない
だって、しょうがないんだもん

うちのアホ寮はしょうがない人だらけです。
みんなそう(汗)

かおりくんもその一人

もう三年、五年かな・・・ぐらい欝でひっくり返っています。
だいたい入院してから酷くなった。
拒食症でね、あれは命にかかわる。
脳が萎縮してしまうんだそうです。
もうブログはできない。何度も何度も新しいのを立てても
立ち上げたそばから
アドレスを忘れるから続かない、しょうがない人だ。

そんなあほたんのかおりくんです。

昨年の暮れの電話ではちょっと変化があったこと
記事にしましたよね。
だいたいふた月間隔ぐらいで電話します。

「お~い、生きてるかあ」

二月も元気だった。声に力がある。
といってもそれまでがヘロヘロのパーでしたからね。

ケータイをみたら前の電話が二月十日だった。
あいつどうしてるかな?
お~い、生きてるかあ

やっぱり元気だ。声に力がある。
こりゃひっとしたらひょっとして と、
そうは問屋が卸さない。

ええ、自殺? 遺書書いて睡眠薬飲んだあ?

まったく・・・で、そんでどうしたの。
生きてるってことは未遂だよね。救急車とか来たの?
なに量が足りなくて台所(彼女の寝室)で一人で目が覚めて
「ここは何処?」・・・たんなる昼寝じゃないか
しょうもない奴だ。
で、近所の人は知ってるの? そりゃ良かったね。
遺書は見られたのか? 旦那さんだけね。そりゃ不幸中の幸い。

だいぶよくなったと思ったのに、そうくるのか
一筋縄ではいかないねえ。
なに、医者に叱られて一月一回の薬を半月ずつに分けられて
月に二回大阪に通わないといけないのがしんどい。
ヘタレなので月二回阪大に通うよりも死ぬほうが楽だという。
まあねえ、生きることはしんどいものだ。
それにしても、もうそういうのはそういう考えはしんどすぎないか?
もっと気楽に生きたらどう? ハードル高すぎなんじゃない。
なんだよその世間一般っていう基準は。誰それ?

まあ、本人は大変なのでしょうが
なんか憎めないかおりくんの二回目の間抜けな自殺未遂でした。

あいつはこれで「半月分では死なないことがわかった」と強がって
喜々として一か月分とか言ってますが

「そう、薬なしでやれるんだ。すごいじゃない」

「あかん」

「ほんじゃあ貯まらんじゃないか。貧乏人の貯金だな」

「そうやなあ」

「ま、せいぜい爪に火を灯すように
 コツコツ貯めるんだな
 満期になったら治ってたらいいね」

「治るんやろうか」

「はじまったからには、終わりがあるさ
 恋愛も同じだろ。
 良い事も悪い事もずっとは続かない」


というわけで四月の
かおりくんテレフォンショッキングピンクでした。
次回は六月です。
欝は治りかけが危ないといいます。
かおりくんが長いトンネルから抜け出すのはもうちょっとかも
だったらいいね。

体重39キロ。なんとか40キロは欲しいよな・・・
うり坊、わけてやったら。独り占めはズルいよ(笑)