あかんたれブルース

継続はチカラかな

それじゃ困る人



愛を紡ぐ・・・カネボウをイメージする馬太郎です。
鐘紡という紡績会社があった。
ダイアモンド経営とかで化粧品からカップラーメンまで
多角的経営をやっておりましたが破綻。

鐘紡といえば日本有数の紡績会社。

日本の近代化に紡績は大きく貢献しました。
安い労働力
酷使された娘たち
女工哀歌って知っている? あゝ野麦峠とか
http://www.youtube.com/watch?v=mMO4C9xotRY&feature=related

高速バス事故から労働問題がようやく注目されていますが
現在のそれはとても酷い。劣悪です。
特に飲食店チェーン店

効率化と企業努力とやらで絞れるところまで絞る
これ、100年前とかわっていない。逆行したというか
現在の経営者たちはチヤホヤされていますが、
これでいいのか日本。

さて、いまから100年前
鐘紡社長に就任した武藤山治は、
当時のトレンドに背を向けて
「温情主義」で生産の効率化を図った。

これは(労働者)人間の性善・性悪説の捉え方
いや、要は効率の是非に焦点があてられているのだ。
結果は
武藤の温情主義で鐘紡の生産は他社を圧倒した。

しかし、それなのに武藤は紡績業界から追放される。
なんでだと思います?
伝記等ではライバルに敗れてとされていますが
だったら他の会社に移ればいいのに・・・
不思議だった。

最近ようやくその理由がわかりました。

他社には武藤山治がいなかった。
有能な経営者がいなかったのです。
性悪説で人間を疑い強制する経営しかできない。
武藤は特別なスーパーマンで、マニュアル化できない
スタンドプレーだとされたのだ。
なんとも、理不尽な話です。

日本は領土も狭いし資源も少ない。
ただ人材だけは豊富だった。量の話ですよ。
常にその量に依存していました。甘えていた。
陸軍は常に歩兵を基盤として師団増強に奔走した。
質を重視しなくなっていった。
海軍もおなじようなものです。搭乗員を使い捨てにして
結果、特攻という禁じ手、タコが己の足を食う策を選択する。
企業も同じです。

税と福祉の一体化?

そんなことやって、いったどれくらいの税(金)が必要になるか?
状況は悪化の一途をたどっている。
垂れ流しの蛇口をまず止めんかい。
死傷者がどんどん増えているというのに暢気な野田さんだ。

そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティ推理小説にそんな作品がありましたが、
これは推理しなくても一目瞭然。
中学生でもわかる理屈だ。

効率性、合理性で主張するならば
どっちが有効かきっちり査定してみてほしい。
産業の空洞化なんて言葉は以前からいわれていたわけじゃないか。

いまの日本は不毛な消耗戦の戦いのなかにあります。
それを不毛ではないと言う、考える、考えようとする人もいる。

比率は別として、頑張れる人と頑張れない人にわけられる。
頑張れる人はまだそこまで追い込まれていないのでしょう。
我慢できる人といいかえてもいい。

でもさ、自分だけがよくても自分だけのことじゃすまされない。
その頑張れない我慢できない比率が大きくなったときに
世の中は変わるのでしょうが、
ことそこまで至るに
あとどれくらい消耗して傷ついて追い込まれなければいけないかと
思うと、頭が痛くなってきます。
また、そのときには今よりもっと状況は悪くなっているわけで
そう考えると恐くなる。