あかんたれブルース

継続はチカラかな

普通科なんていらない。

ニッポンの教育改革(5)


要は日本の教育制度が時代とそぐわない。

具体的にいえば、高校の普通科が多すぎることが
まずあげられます。

いまだいたい高校の普通科は全体の七割強です。
昭和29年から比較すると一割ぐらいしか増えていませんが
その当時の高校進学率は四割程度。
現在は九割以上が高校に進学している。

高校が2倍以上増えている、なかで七割以上が普通科だ。

普通科でなにをするのか? 学ぶのか?


太平洋戦争で174万人の兵士が戦死した。
負傷者や民間人の死傷者をふむめれば
200万人ぐらいの働き手を失ったと想定できます。

戦後復興、高度経済成長に若い働き手は必要不可欠でした。
中卒の働き手を金の卵として産業界は重宝がった。
高校普通科は、事務職を養成するために必要性があったわけです。

戦後、大学は乱立していきますが、まだおっつかない。
即戦力としての事務職ホワイトカラーとして
普通科の需要はあった。

そのうち大学卒業者にとってかわられるのは自然の流れです。
普通科学生はおのずと進学せざる負えなくなる。

昭和29年の進学率(短大ふくめた)は10%程度ですが
現在は56.2%(2009年)
これに専門学校などが22%ありますから
8割が進学する、せざる負えないわけです。

これ変だと思わない?

また、昭和29年と現在じゃあ働く環境が違う。
機械化システム化IT化が飛躍的に普及したわけです。

わたしも普通科出身者ですが
地方で高卒普通科で就職なんかなかなかありません。
ツブシがきくようできかない。
美術部にいたわけではありませんが美術系の専門学校を受験。
見事合格。だって推薦で無試験だったんだもん(涙)。
親は看板屋になると信じて上京させたのに・・・
なんか苦労をさせて裏切ってしまった。

まあ大学に進学しても二流三流四流・・・
下をみたらキリがない。
でも取敢えずでもなんでも上に進学しないといけないんだ。
だって普通科の高校生の就職口が少ないのです。

大学いっても勝ち組負け組みとハナから選別されて
いま居酒屋のパートや外国人以外の店員は
ほとんどが四年生大学じゃないのかな?

普通科なんていらない。

第一、普通科が大学受験の予備校化している現在
それ自体の機能を失っていると思いませんか?
このまま少子化がすすめば
無試験で入れる大学はもっと増えるでしょう。
でもそんな大学にいってどうなるんだろう・・・
親も大変だと思いませんか?

専門高校は工業、商業、農業、看護、水産と若干はあるけれど
もっと時代に則した専門科を増やして普通科を改組すべきじゃないのか。

テレビで沼津の水産高校を紹介してましたが
就職率100%(進学は別としてなのかな?)ですって
池袋には鉄道高校もあって人気です。こちらは私立ですけどね。
こういった専門学科教育は大阪府が突出して進んでいるとか。

専門高校より普通科高校がレベルが上なんて、もう古い。

環境科とかエネルギー科とか介護科とか
農業化はもっと充実させるべきだと思います。
英語やりたいのなら外国語科があってもいいし、
それをさらに極めるために進学するのもよいでしょう。

そのほうが社会のニーズにあってると
思いますけどね。