子供王国(8)
♪女郎は狐で芸者は猫で太鼓持ちゃ狸で客は、馬鹿!
なんていうのがあります。
そういう馬鹿な客ですが
馬鹿は馬鹿なりに心得たもので
騙されてる自覚がある。
だからって馬鹿じゃないとはいわない。馬鹿は馬鹿です。
粋な馬鹿ですね。
近頃は粋な馬鹿が少なくなりまして、野暮な馬鹿ばかりです。
馬鹿なくせに小知恵をつけて賢くみせようとする。
そんなものあんた観る人が観たら馬鹿丸出しですから
こんなミットモナイものはない。
昭和三十年代の田舎の草野球です。
♪ああ勘違いコタツで母の手を握り。
なんていうのもある。
これなんかも、己が勘違いしたことを、
その後に気づいた。
わけだ。
勘違いを気づかない人がいる。
よしんば、気づいても認めない。
みょうなプライドがあるのか。
いやそんなのプライドとはいわない。
♪親の意見と冷酒はその場にゃ利かぬが後で利く
ちょっと時間がかかったようですが
これなんかもちゃんと反省しております。
仏教の世界では私達すべてみな凡夫(ぼんぶ)と言い切る。
どんな立派な坊さんも自己申告します。
人間はダメな生き物です。
そんなのに、悟りなんて求めたりする。
いや求めるのは勝手です。個人の自由ですから。
そこで勘違いして
悟ったような気になったりするから大変なんだ。
こういうのは上の馬鹿さんたちに比べて
粋もなければ、勘違い過ちに気づく謙虚さも反省もない。
なんとかに刃物なっていいますが
なまじめぐりの悪いのが粋がって知識だの良識だのを
振り回すから、あぶないあぶない。
ちょいとあんた、危ないよ。
そんな言葉、そういうときに使うもんじゃない。
他人も傷つけるけど自分だって傷つく
なんていったら百年目。
泣くわ喚くは大騒ぎだ。まったく
JJ.の馬鹿が羊の皮をかぶった、とかけたら
>僕はチンコの皮が若干被っています。
と返しやがった。
粋だねえ。
己を等身大に見つめる世界観がある。
誰が教えたってわけじゃないだろうに
みょうな小知恵がなくって
気持ちのよい下ネタでした。
日本人もまだ捨てたもんじゃない。