あかんたれブルース

継続はチカラかな

言わぬがハナげええ逆ギレ地蔵

根本的な勘違い(12)


みつめあうふたり

ところが、彼女の鼻から長あ~い鼻毛が
風になびいてわたしの頬にあたって・・・

どうしようかなあ
出合ったときから気になっていたんだけれど
言うと傷つくかなと、黙っていました。

でも、道行く人はヒソヒソ嗤っている。
「お母さん、あの人鼻から・・」
「これ、見るんじゃありません。しっ」
みんな
見てみぬふり
心が痛む。

それにしてもさっきからその鼻毛がわたしの頬に触れて
・・・痒い。毎度のことでカブレてきていた。
それとも痒いから引っ掻いたせいかしらん?
帰ったらまたウナコーワ塗ろう。
もしかしたら、痒み止めが肌に合わなかったの?
ムヒにかえてみようかしらん?

いや、そんなことじゃない。
愛があるんだったら、はっきり言わなくちゃ!
大津の教育長とか学校長ではいけない。
いつまでも鼻毛垂らしてはいけないもの。
がんばれわたし!
勇気を出していったわよ。


逆ギレされた・・・


「だったらなんで最初から言わないのよ!」


そんなこと言われても
最初はなんとか気にせずにいけるかなと思ったんだけど
まさかここまで伸び散らかすとは思っていなかったんだもん

それに最初からでも
言ったら結果は同じだったんじゃないかな。
そうだ、じゃあ耳毛のことにしよう。
これは比較的最近気がついたことだから
がんばれわたし!
勇気を出していったわよ。


逆ギレされた・・・


なにも言えない。
どうしたらいいの?
まるでゴロツキの因縁のようだわ
こんな絆、こんな鼻毛、赤い糸じゃない!


ブチッツ


逆ギレされた。