あかんたれブルース

継続はチカラかな

人気という気



中国戦国時代四君の一人に
孟嘗君(もうしょうくん)という
斉の国の王族で政治家だった人物がいます。

(ここでうり坊は挫折するかなあ(汗))

孟嘗君には故事「鶏鳴狗盗」など
数々の逸話が残されているのですが
そのなかで、その名声がゆえに嫉妬された彼は
斉王から疎まれて失脚してしまう。
途端、彼のもとに寄宿していた3000人の食客
いっせいに立ち去ってしまいました。

薄情なものです。人間なんてららあららららーら
たった一人馮驩(ふうかん)という
奇人だけが残った。

普段はまったく無能だとみられていた
この奇人の活躍で孟嘗君復権をはたす。

そうなると逃げ出した食客が戻ってきた。
現金なものですねえ。
こういうケースよくあります。現代でも

それに憤る孟嘗君に対して
馮驩はこういった。

「彼らは、あなたが貧窮してしまったから
 立ち去ったまでのことです。
 富豪の周りには人が多く、
 貧乏になるとそれが減ってしまうのは
 当然のことです。
 朝の市場には人だかりがあるが、
 日が暮れると人がまばらになるのは、
 並ぶ商品が少なくなるからです。
 食客たちが立ち去ってしまったのも、
 あなた個人を嫌った訳ではなく、
 これでは生活が出来ないと感じたからなのです」

馮驩の知性には愛があるねえ(涙)

この逸話からは、私達は
貧窮とか富豪貧乏で
金の切れ目が縁の切れ目をイメージします。
人間のもつ薄情さとか。
食客という人格にも気をとられてしまうけど
これ即ち
運気の話でもある。

3000人の食客の人格に気を取られてはいけない。
人格云々をいうならば、
ただ一人残った馮驩だけをみつめればいい。

大切な人
そうでもない人、どうでもいい人
どうでもよくない人

わたしが仮に、どうでもいい人
どうでもよくない人というと
分別した差別してると考える人がいる
かもしれませんが、そうじゃない。

愛にも段階がある。
なぜならば、愛はエネルギーだからだ。

友達とか信頼できる人とはそうそう多くない。
そりゃ多いほうがいいに決まってるけれど
私達は身近の一人には目が行かず
その他大勢のどうでもいい
どうにでもなるものばかりに
気をとられ嘆いたり憤ったり
振り回されている。


中国の古典はそういうことを
教えてくれる。
もっとも読み方ですけどね。

孟嘗君に興味があれば
宮城谷昌光の同名小説がお勧めです。
白圭という好漢の活躍に悶絶しますよ~ん。
ラストは二段構えの感動が待ってる。