あかんたれブルース

継続はチカラかな

素敵について



運のメカニズムを解説するために
「塞翁が馬」を
ここでも何度か紹介しました。

iPS細胞でノーベル賞を受賞した
山中教授が「人間万事塞翁が馬」と題して
高校生にむけて講演した画像があります。
http://www.youtube.com/watch?v=ReKaknHHyTM

山中教授の人柄が出て
とてもよい講演です。

みんなにも、
また、お子さんがいる方は是非
視聴させてあげてください。
語って聞かせてあげてもいいです。
うちの息子はこれで研究者もいいかな
なんていいましたよ(笑)

研究者云々だけでなく
この話にはいろいろな意味で味わい深い
人生航路のヒントがあります。

わたしが一番驚いたのは
山中さんが体育会系(柔道)の人で
決して優秀な人と評価されていたわけではなく
不器用で何度も挫折を経験し
そして、そのなかにはPADという
うつ病に陥ったこともあった
というカミングアウトもありました。

でも、山中さんが器用でただ単に優秀で
あったとしたらiPS細胞は発見できなかった。
まさに人間、人生、塞翁が馬。です。

わたしも二度大きな挫折を経験しました。
一回目は22歳のとき
二度目は40歳前後のことだったと思う。
それ以外にもピンチや修羅場もあった。
一番強烈だったのは三十代前半と
四十代前半です。厄年のときだ(汗

いま考えてヒヤッとさせられる。
よく女性陣でもう一度若い頃に戻りたい
という人がいるけれど
わたしはまたあれを経験するかと思うと
ゾッとするし、
もう一度やって上手くクリアできるかどうか
まったく自信がない。
そのときは無我夢中で何をどうやったか
本人もまったく記憶が定かではないのだ。

それでも、そういう経験があったから
いまの自分があるわけで
ああいった経験をしてこなかったら
なんか薄っぺらい人間のままだった気がする。
これもまた、塞翁が馬なんでしょうね。

塞翁が馬は
時間軸の話です。
自分に起きた事象現象を吉と判断するか
それとも凶と判断するか?

その時は凶でもしばらくすると吉だった
とか、その逆だったとか
そんなことはよくあるものです。
問題はそれを感じ取れるかどうかだ。

往々に私達は目先のことばかりに
一喜一憂してしまうものです。
反応がはやすぎる。過敏なんだ。

過ぎ去ればね、また反省もするけれど
なかにはそれさえできず
過去に引きづられている人もいたりする。
そういうのをみてると
非常に痛いし、つらい。

ほんのちょっとしたこと
気持ちの切り替えとか
吹っ切るだけなんでしょうが
それがねえ、なかなか難しいわけだ。
また、わかっていてもできないこと
できない時期もあるものです。

それでも、結局は自分のことですからね。
そうしなきゃいけない、というよりも
そうしたい。
という感性を大切にしたいものです。

そういうことをできれば
子供や身近な人たちにも
伝えられたいいなあと思う。
それは言葉だけではなく
自分自身の生き様や姿勢でも
十分に伝わるのではないかと思います。

その意味で
山中伸弥という人は素敵な人です。
ノーベル賞を受賞したからではなく
人間として魅力ある素敵な人だ。
こういう日本人がもっともっと増えてくれること
それを願う。だけでなく
そういう子供達、
人たちの足を引っ張るんじゃくて
できれば応援したものだと思う。