あかんたれブルース

継続はチカラかな

知りすぎた者たちの挽歌



陰謀、陰謀説、
それを宣伝する陰謀論者まで
わたしがナマコやナタデココ以上に
嫌っているのは御存知の通りです。

理由は、そこで思考停止になるから。

陰謀はあるし地政学も認める。
けれども
それがすべて思惑通りにいかない。
これが歴史の事実だ。

先日、オリバー・ストーンが語る
『もうひとつのアメリカ史』全10回を
ようやく最後まで鑑賞しました。

面白かった!
ドキュメンタリーとして傑作ですね。
もっとはやくここでも紹介したかったのですが
最後の10回目を観ないことには、と
どうにも気になって仕方なかったのだ。

オリバー・ストーンが9.11の同時多発テロ
どのように捉えるか、これが気になったのです。

というのも巷ではあのテロを
米国がイラク戦争をしたいがための
自作自演のものだったという
陰謀説が流布されているからです。

オリバー・ストーン
CIAがその情報をつかんでいたにも関わらず
ブッシュ大統領やその側近がそれを軽視した
ことから起こった人災、判断ミスと斬り捨てた。
ま、そんなところでしょう。
わたしもまったく同意見。
たとえ、どんなに
米国が戦争を欲していたとしても。

これは太平洋戦争での真珠湾攻撃
陰謀説とも通じるもので
日本の暗号がほとんど解読されていても
まさか攻撃目標が真珠湾だとは考えなかった。
フィリピンあたりだとタカを括っていた。
その油断から。

それはミッドウェー作戦でも同じで
相手の手の内がわかっていても
簡単に勝てる、というものではないのです。

そういう発想は結果を知っているからの
後知恵みたいなもので
そういう錯覚に陥るもので、超危険。

この『もうひとつのアメリカ史』が
教えてくれることは
人間の能力というか、トップに立つ人間の資質
先見性とビジョン、そして健全な精神性が
いかに歴史、その時代とそれからの
人類の運命を左右するか
痛感させられます。

それを不幸の拡大と言い切ってもいい。

その意味で、ルーズベルトケネディーは
やはり偉かった(多少問題はあっても)といえるし、
トルーマンやジョンソン、ニクソン
そしてブッシュは愚劣だった。

また、ゴルバチョフは偉大だったんですね。

そして、アメリカ国民は可哀想だなあと
変な同情がわきます。
これは皮肉ではなくて、ですよ。

まったく違う話ですが一昨日、
世界まるみえをゲラゲラ笑って観てまして
ガラガラ蛇に噛まれた米国女性が
九死に一生を得るエピソードが紹介されていた
のですが、そのオチに
治療費がなんと1400万円だったかな(汗)。

ええっ、1400万円!?

米国は公的医療保険制度が完備していない。
クリントン政権のときにやろうとしましたが
途中で頓挫したことは記憶にあるでしょう。
しかし、先進国の米国がですよ。
なんのための豊かさかまったくわからない。
これが現実だ。

昨年、米国で貧富の格差に抗議する
大規模なデモがありましたよね。
デモの参加者には中流階級もいたのが
印象的だった。
どう考えておかしいんですよね。
なんか、北朝鮮より韓国より中国より
米国が一番危ないんじゃないかと。
となるとすぐに影響される日本も
シャキッとしないといけませんね。

よい子は陰謀説本や番組を鵜呑みにして
「知ってますか」と
知ってるか自慢に走らずに
オリバー・ストーン
『もうひとつのアメリカ史』でも観て
よく考えましょう。

いいですか
陰謀はあるんです。
駅前の八百屋のオヤジだって企む。
問題はそれがその通りに事が運ばない
ここが恐いのです。
こんな中学生でもわかることが
わからん人たちがいる。

「知ってますか!」

「知らんよ」

「大変なんですよ!」

「で、どうする?」

「気をつけるんです」

「どうやって」

「こういのもあるんです。
 知ってますか!」

「だからどうすんだよ(怒)」

「知ってますか!」

とほほ(涙)


予告編ダイジェストだよ~ん
http://www.dailymotion.com/video/xyskvr_%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B-%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%8F%B2_news