あかんたれブルース

継続はチカラかな

伝えないことの良し悪し



二年ぐらい前だったでしょうか
友人とスカイプで話していたとき
たしかイジメ問題の話だったと思うのですが
ふと彼が
「そういうのを見せないほうがいいんじゃないですか」

そういうのとは、イジメの報道とかのことで
そういうのを知らせることが
余計にイジメを助長させてるのではないかと
いう意味合いでした。

トレンドとか模倣犯とか・・・
しかし、そうなのかなあ
イジメはトレンドでもないんだけどさ

もうちょっと踏み込んで考えた。
マザーテレサユングの説くように
そういう負のイメージを拵えることが
それを現実にさせてしまう、という考え。

そういうこともあったので、そのときは
それ以上は言葉を飲み込んでしまった。

いま思うには、そのことを伝えないというのは
間違いだと思う。
どちらにもリスクはあるけれど
やっぱり臭いものにフタするのはよくない。
世の中キレイ事ばかりじゃないし
それを壊しているのが人間なのだから

ちょっと気を抜くとデタラメをやらかす
油断も隙もないどうしようもない連中というのが
私たちの正体だ。

わたしは御存知の通り『あまちゃん』の大ファンですが
アキちゃんの「地元に帰ろう」に何もケチは
つけたくない。
でもあれは北三陸の地元の人たちだから
成立するわけで、田舎の人間がみーんなあんな
善良な人たちばかりじゃないことは
地方出身者であれば、おおかたは察しがつくはずだ。
排他的で嫉妬深く狡猾で、
一度都会に出た人間は裏切り者よそ者扱い。
和解には時間と環境条件を要します。

8月にあった山口の連続放火殺人事件
現代の八墓村なんていわれてましたが
あれなんかもそういった悲劇のひとつだ。
怨念というやつです。

そういうのは多数派の驕りや迂闊さから生まれる。
そういう戒めさえも
そっとしておいたほうがいいという論調があった。
報道の自由は叫ぶけれど
こういったところでは自粛してしまう。
なにを怖れているのだろう。

差別云々を問題にしているけれど
それは大手をふって罷り通っているというのに