あかんたれブルース

継続はチカラかな

こらゲン母に暴力ふるうな!



先月さわぎとなった『はだしのゲン』について
語らなければならない。
昨日ようやく最後の第10巻をチェック。
やっぱり過去に全巻読んでた。

問題の箇所はすべて最終巻の第10巻にある。
といっても日の丸・君が代天皇批判の卒業式
それと日中戦争三光作戦の2点だけ。
(10巻18~20頁)
もっとあるのかと気合を入れていたのですが
なんか肩透かしだった。

なにをそんなに目くじらたてるのか
わたしにはわからない。
こんなことで騒げば騒ぐほど揚げ足をとられる
という最初の見解のまま、そのままだった。

しかし人間の記憶っていうものは
いいかげんなようで、意外としっかりしてるんですね。
たしか13年ほど前に赤ちゃんだった息子を
児童館につれていったとき、
そこにあった児童図書コーナーで再読したのが最後。
そのときも、あれ?とは思ったんでしょうね。
ミストラルさんがいうように
「馬太郎さんは右翼です!」ですから(汗)
断っておきますがこの発言は褒め言葉ですからね。

三光作戦についてはネットなどでも喧しくあるので
別にここでどうこういう必要もないと思う。
そこまでの労力を使う情熱が、ない。

一言でいって、戦争ってそんなものであり、
中国とか漢民族っていうのはそういう民族でもある。
そのうえで、
あったか、なかったか、そんな議論論争において、
たとえ、1%でも、0.1%でも、0.01%でもあったら
あったわけです。
それをあったかなかったかという論争に
持ち込んじゃアウト。
中国、韓国の思うツボだ。
水掛け論に持ち込ませてはいけない。
しっかりしてくださいよ「教科書を考える会」

虐殺行為はあったんだ。
それが、戦争というものです。

日清戦争の旅順虐殺なんかを参考にするといい。
軍が関与するはずがないんだ。
じゃあなんで例外的であっても
そういうことが起きるのか?
(1)は上記した戦争という非日常環境の狂気性。
(2)は日露戦争の頃から士官のレベルが低下した。
  指揮官の指導力の低下にあります。
  古参兵が強く、度胸試しとか体罰でやらしていた
  一種のいじめです。皇軍の恥ですね。
(3)は漢民族の風習。
  残虐行為文化というか死体を汚す。
  これを目の当たりにした日本兵が逆上した。
  と、中国兵が民間人に紛れたこととかでしょうか。
  女性の性器に一升瓶を入れて粉砕して云々は
  中国人の思想です。
  国民党か共産党軍がやったんでしょう。
  ただし、日本人にもバカはいますからね。
  100%潔白っていえないところがつらいわけだ。

反戦はいいと思うけれど、
歴史を科学として捉えるときに
満州事変と(北)支那事変を同列にしちゃダメ。
反戦を訴える側ももっと勉強するべきだ。
これは日本人としての責任でもある。
そういう無責任な在り方は卑怯だと思います。

それと日の丸・君が代批判は的外れ。
これに関してはこれ以上の解説なし。
そんなもんで平和が守れるか。臍で茶が沸くよ。
ちょうど韓国が旭日旗なんかで騒いでくれましたから
普通に考えれば、
それが日の丸・君が代エスカレートすることは
バカな日教組でもわかるでしょう。
韓国様様ですね。

天皇の戦争責任は確かにあると思うけれど
この本で訴えるように昭和天皇が命じて
戦争を起こしたわけじゃありませんから
まずそこから問題でしょうね。
それにすべてを戦犯に罪をきせるの問題であって
はだしのゲン』でもそのとは触れている。
ちゃんと読めばその矛盾はすぐに露出するわけだ。
そのことを作者も編集者も気づかなかったという点
これがこの作品のB級の所以です。
原爆体験がなかったら
(時代)風俗作品以外のなんの価値もない。
広島岡組対打越会の抗争に小学生が四人のやくざを
射殺したという途方もない活劇マンガだ。

後さ、朝鮮人強制労働者を食うや食わずで酷使した
記述はどうだろう?
当時の炭鉱ではおかずは一品でしたが
白米と味噌汁はおかわり自由でした。
これには日本人も朝鮮人も差別はなかったはずです。
自虐史観的な帚木蓬生の『三たびの海峡』でさえも
そう明記していますからねえ。
あの時代に白米をたらふく食えていたという事実
そういう食の観点から考えてみるべきです。

最後に『はだしのゲン』については
これまでも
作者中沢啓治の恨みの書であるとしましたが
再読してみて、それを確信するシーンもあり
(五寸釘で自分の手を刺し血を流し呪う場面とか)

ゲンは平和を叫びながらすぐに暴力をふるう。
女子供だって容赦はしない。
事の善悪は別に母親まで殴った。
しかも病身で寝込んでいる母を(6巻58頁)

粗暴なんだよね・・言葉遣いも汚い広島弁だし。
思い込みが激しい。そこに正義感があればあるほど
(これは原作者の性質と同じなんでしょう)

まあ読者はそういうゲンというキャラクターを
容認しつつストーリーに付き合っているわけだ。
百も承知なのです。
だからときには頭を抱えたりもする。

だからさ、ゲンが天皇批判しても別に
いかほどの問題はないと思いますよ。
実際に太平洋戦争に従軍した勇士の方々で
戦後にそういう思いを強く訴えた人は多いわけです。

はだしのゲン』を
長所短所で総計すれば、どっちもどっちですが
原爆の恐ろしさ悲惨さを知るにはよいのではないかな。
ま、とにかくこの作品を規制するのは愚の骨頂。
風立ちぬ』に禁煙学会がクレームつけるのと同じ。

で、寅屋がいうように
「面白いマンガなんだからいいんじゃないんですかい」
に尽きると、わたしも思います。

色々な意見はあってもいいと思う。
問題はその意見の中身だよね。
この件でカズ君が少数派の意見を無視するのか!
と突っかかってきましたが
要はその中身なんじゃないかな。

さて、ゲンの件はこれくらいでお開きです。
一応記事にした責任もあって
関連書籍四冊と全10巻チェックしてみました。
もうこれ以上何も出てきませんよ。おしまい。

侵略戦争侵略戦争というけれど
わたしは大東亜戦争ってものは
ソロバン勘定のあわない不毛な戦争はなかったと思う。
本音としては上層部もだーれも
戦争なんかしたくなかったんじゃないかな。
みーんな流されてしまった。


今夜、TBSの日曜劇場『パートナー』
是非観てほしいです。
アジアの独立、中国、フィリピン、インドに
日本人が深く関わっていました。
孫文しかりです。
ジャッキー・チェンの『1911』ではまったく無視。
まったくなんとういう恩知らず。

以前そのことをリヒテルズ・直子女史に話したら
「どうせ侵略戦争のための謀略活動でしょ」
で片付けられたちゃった(汗)
あのねえ、あなたが信奉するオランダが
植民地時代にいかにインドネシアを食い物にしてたか
そういうことに頬かむりして、よくそんなことが
言えたもんだと、あきれたものです。
進歩的な有識者ってこんなものだ。