あかんたれブルース

継続はチカラかな

精神医学いまだ発展途上

ガダラの豚足(2)


躁鬱病は19世紀半ばにフランスやドイツで
確認された。無論、それまで精神病は存在している。

すべてのはじまりは1899年に
ドイツの精神科医エミール・クレペリン
精神病を早発性痴呆(精神分裂病)と
双極性障害躁鬱病)に分類したことよる。

その後、1960年代になると
うつ病躁うつ病を区別しだした。(←注意)

2002年に日本精神神経学会総会は
精神分裂病を「統合失調症」に変更した。


こういう流れです。

精神病を躁うつ病分裂病に大別してから
おおよそ100年以上経ちますが
その間、そこから様々な病名が派生していきます。
いずれにしても仮説の域を越えることはなく
その解明と治療法はまだ確立されていません。

病名が多岐に拡大したのは
患者の症状を分類立て体系化して整理した結果で
これは、ドイツ医学が細菌学などから発展したように
研究による原因究明を主にする学術傾向が
あるからでしょう。

対して、イギリスの医学寮法は治療を優先するもので
同じ西洋医学でもここが大きく違う。

明治期に日本で大論争に発展し、大惨事となった
脚気問題はこのドイツ医学(東大・陸軍)と
英国医学(慈恵病院・海軍)の対立からなる
人災でもあったといえるわけです。

このような西洋医学のほかに
日本は中国の影響を受けた東洋医学
というものがありました。所謂漢方医学ですね。
しかし、文明開化以前であっては東西の差は歴然であり
杉田玄白ではありませんが日本人は蘭学から
西洋医学を吸収して日本の医学の遅れを
取り戻そうとしたわけです。
蘭学の蘭とはオランダのことですが、
これは大雑把にいってドイツ医学と考えていい。

ドラマ『JIN-仁-』で南方仁が奮闘するのは
コレラとか伝染病や感染症などでしたが
当時の東洋医学もしくは発展途上の蘭方医学でも
どうにもできない病気がたくさんあったわけですよね。
ペニシリンが発明され使用されるのは
第二次大戦に入ってからなんですから。

さて、そういったなかで東洋医学とか漢方は
すっかり民間療法に追いやられてしまったのですが
最近、脚光を浴びている。
そこには、なんでもかんでも薬で解決
いや解決にならないから押さえつけようという
発想に疑問を感じたことと
その弊害が社会問題化したことにもよる。

精神疾患の原因が脳にあることを否定はしませんが
ただし、脳も臓器であり、他の臓器と連動している。
また、最近ではヤクルトのCMではないが
腸が考える臓器として非常に重要な働きをしている
(腸だけでなく臓器全体)
ことが説かれるようになりました。
つまり、脳だけをいじっても改善しないのは
そのためではないかと、考えるようになった。

もっと踏み込めば、精神疾患は脳病ではく
精神の疾患であるわけです。
この精神ってなんだあ?

神経か、それとも感情か、気持ちか、心か。

では、心ってどこにあるのか?

頭か・・・ああ胸が痛む、心臓か
いいい、胃が痛い、胃かなあ?
腹を決める腹を括る腹を据える、やっぱ腸かなあ
下半身に人格はないと申しますから
そこから下じゃあないかもね。

そういうわけで心と体は繋がっているわけです。
よくヤブ医者に体調の不具合を訴えると
判で押したように「自律神経失調症」と診断されますが
問題はこの自立神経の失調なんでしょう。
だからどうなんだってなるわけですけどね。


わたしは、上記の精神疾患の歴史から
躁うつ病と認識しておきながら
躁病とうつ病にきっちり分けてしまったところに
問題があったんだと、思いますよ。
普通、思わない?

で、病名がインフレ状態なのは
やまさんが指摘してくれた
日本の保険・医療制度で病名が明記されないと
薬が処方されないという仕組みなんですね。

これじゃあ本格ハンバーショップの
トッピングと同じで、かアイスクリームかな?
ベースはうつ病で、様子をみて様々な病名が
トッピングされていく、同時に薬も増えていくわけだ。
これって・・・(汗) はい商売商売、次の方どうぞお。

で、自殺の件だけど
うつ病で欝状態じゃ自殺はしない」
自殺するのは躁状態のとき。という指摘です。
これって正鵠を射ている。
つまり、躁うつ病うつ病と診断し
それを抑える薬を服用していた、が
一転して躁状態に陥ったとき、それってどうなる?
恐いと思いませんか。

上記した年表の1960年代の差別化が問題なのだ。

以前、うつ病の友人がいて
死にたい死にたいっていうんです。
で、彼の悩みというのが
「死ぬのが恐い」だった。まるで落語のようだけど
笑ってはいけない。
そこで妃嬢に相談したところ
「それは子供が予防注射のときに並んでる恐怖」
だっていうような説明でした。
その恐怖に耐えかねてパニックというか自棄を起こして
つい、やっちゃう。だからほほとんどが過失死なんだと。

わたしはこの回答がイマイチぴんとこなかった。
で、前回のやまさんのコメントの躁への転換で
なるほどと合点がいきましたよ。
と同時に、うつ病は聞くけれど
近頃めっきり躁うつ病とか聞かないし
躁病もめったに聞かない。
リアルで二人ぐらい知ってますが・・・
双極性障害って最近ようやく耳にしたよ。

なんなんだこれは!

客を、いや患者を
バカにするのもいい加減にしろと
いいたいね。

東洋医学っていうのの根本は陰陽学です。
要は陰と陽のバランスが大事なのだ。
陰が悪で陽が善とかじゃない。
薬で押さえ込もうという考えを一度見直してみる
ことって大事なんじゃないかなあ。

学校の先生でもいいかげんなのはたくさんいる。
これにはみんな納得できると思います。
なんで精神科や心療内科の先生がそうじゃないと
いいきれるのか?

というか、国とか厚生労働省
なんとかしろよ。これじゃあ税金の垂れ流しだし
病人をどんどん量産してるんだぞ。
21世紀のアヘン戦争の再来じゃないか!