あかんたれブルース

継続はチカラかな

愛のザ・ガードマン

愛のぷかぶか(5)


宇津井健が亡くなりましたねえ。
我々世代ならザ・ガードマン
ちょっと経って大映テレビ赤いシリーズ
最近だと渡る世間なんでしょうか?
ベテラン俳優ではあるけれど
三国連太郎のような個性派、演技派名優
とはいえない。
なんたって善玉しか演じられない
根がそういう人なんでしょねえ。

理不尽な現実の壁に自棄を起こしそうになる
若者を、たとえば水谷豊とかを
必死に力一杯暑苦しく説得する
あれは演技を超えていたよなあ・・・
人柄なんでしょうねえ
往年の名優ゲーリー・クーパー
アメリカの良心」と謳われていたものですが
宇津井健は日本の良心だったのかもしれない。
それはとても時代遅れで鼻で笑われそうな
陳腐なモラルとして

けれども、宇津井健の訃報に
「亡くなった当日に内縁の妻と入籍していた」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140319-00000001-pseven-ent
というゴシップが添えられていました。

こういう熟年再婚の場合
その多くが若いカミサンというのが多いですが
宇津井健のお相手は80歳
そして入籍が亡くなる当日だったという。

結婚ってなんだろう

なんて茶の間で考えた人
どれくらいいたでしょうかねえ

わたしは素直に良い話だと思うのです。

この間ですか嫁の名前を背中に刺青したとかで
カンカンがくがく賛否があったそうですが
そんな他人の夫婦のことをどうでもいいじゃないか
みょうに保守的でみょうにうるさい
そういう人たちが多い。
そんななかで宇津井健の愛はどのように
受けたられるのでしょうか。

「僕は君に喪主をやってほしい。
 名古屋で葬式をやりたい。だから
 正式に籍を入れてほしい。
 息子には僕から手紙を書くから。
 あなたは商売柄、僕と結婚すると
 迷惑になるかもしれないけど、
 僕は、ぜひ君と結婚したいんだ」

強烈なプロポーズだね。
この熱い愛の告白の前には
どんな屁理屈も通用しないんじゃないか
その女性は幸せだと思う。
形式とか結婚観とかじゃなくて
支えられているという互いの信頼関係がなければ
意識がなければこういう言葉は、発想は
行動はできないものです。

わたしは宇津井健という俳優に
これといった役者としての評価を述べるほど
知識はないのですが
彼の一世一代。最後の愛の劇場に
拍手を惜しまない。

よっ、宇津井健 日本一!