あかんたれブルース

継続はチカラかな

狐や悪霊の正体

毒のフィルター No.6)


境界性パーソナル障害は病気とは認定されない。
医療保険の関係からたいがいは
うつ病などと扱われているようですが
うつ病同様にホントのところは
あまり解明されていないのが現状だそうです。
その研究はアメリカなんかが最も進んでいる。
日本の場合、医療保険制度が進んでので
薬が出せるうつ病のほうが手っ取りわけですかね。
なんたって商売ですから。

どんな病にも軽重があってグレーゾーンがある。
養命酒のCMで「未病」というのがあるけど
この境界性パーソナル障害は精神疾患の未病
のようなものでここから精神的に神経的に傾いて
さまざまな症状となって出るのかしれません。
わたしは専門科じゃないからね。

日本が近代化の道を歩み始めると同時に
精神疾患の研究も本格的にスタートした。
日本のうつ病の発症は黒船来航からといわれてる。
その研究はドイツ医学からだった。
みなさん御存知のフロイトだね。
そんななかで、その系統の東大医学部出身の
森田正馬はその因果関係を祈祷性精神病に
関係するんじゃないかと考えたんだ。
憑依とか狐憑きの類だよ。悪霊とか
森田の出身は土佐高知でこういうのが多かったんだね。
これはドイツ医学=東大(陸軍)の流れからは
外れるものです。それもあって森田は慈恵病院に
移ったんでしょうね。こっちは海軍系。
森鴎外(東大系)と脚気論争で戦った高木兼寛の牙城。
そこには長州対薩摩の対立もあったのだ。

オカルトチックな森田療法の研究スタートでしたが
実際にこの森田療法は現在でも効果と評価が高い。
対して、現代医学とやらは薬漬けで患者をモルモット
もしくはブロイラー扱いと非難されても仕方ない。
しょうがないよね医療制度の関係で商売だから。

わたしは、こういった精神疾患と外的要因は
非常に大きいと考える。
そりゃそうだよね。遺伝だけじゃあない。
で、そのなかで通り魔事件などから
根本敬の「電波系」が密接に、濃厚に、関係すると。

先日、日テレで『となりのトトロ』やってたけど
あのなかで、子供には見えて大人になると見えない
って、あるでしょう。
また、風邪などひいて体調を崩したとき
変なものを観たって経験のある人いない?
修験者が苦行とかして極限状態にもっていて
なにかを悟るというよね。

電波系っていうのは波長だから
通常の周波数を各自それぞれもってる。
それが合う人合わない人がいるんだ。
とは別に、精神や神経や体力が衰えるか
どうにかなった場合に体内アンテナが変なのを
キャッチしちゃう。そういうのを電波系という。
この空気中には様々な電波が飛び交っている。
そのほとんどがどうでもいいものが多いそうです。
「腹減った」とか「うんこしたい」とか
なかには・・・神様みたいなのとか
それが怪しい。
だいたいがインチキだそうで、ケモノ霊みたいな
低俗な、劣悪なのが多い。
そういうのに憑かれると困ったことになる。
体や心が弱ってますから、憑かれやすいのだ。

悪魔憑きだ狐憑きだ狗神だっていうのは
そういった類なんでしょうね。
と、まあそこまでは察しがついたわけです。

だから、ちゃんとしてないと
笑うセールスマンみたいに心の隙をついて
変なのに憑かれるよ、と。

そんなわけで外的要因(環境、アクシデントなど)
に影響されて、と考えていたんですが
どうもそれだけじゃないんだな。

人間にはもともと心のなかに闇をもってる。
ゴミ箱みたいなものなんでしょうね。
生きてると色々あるわけじゃないですか
そこを使って処理してるんでしょう。

それがさ、どうも大きくなってしまって
つまり、処理能力がおっつかないから肥大化
しちゃうんでしょうね。
上手に外にガス抜きできてればよかったんだけど
それができないので、そこで自己処理させようと
働いて、ため込んで、その闇が大きくなる。

外的要因だけじゃなく、自分で拵えてしまう。
しかも育てている、成長していく。
これが、本来の性質とか性格とは別に存在を発揮する。
勝手に一人歩きしちゃうんだ。
自分で造り出したものなんだけど、変な話だね。
境界性パーソナル障害には
こういった人格の多重性がある。
それは意識的であったり、また無意識だったり
それぞれケースバイケースだ。

あんなこと言うつもりじゃなかったのに・・
と後で後悔したり、まるで他人事みたいだったり
まったく記憶になかったり、
完璧に人格が乗っ取られてて、そういうものだと
毅然としていたりなんかする。

年取るとね、そういう傾向が強くなるものです。
本来の自分と、社会に適応するめに拵えた
人工的な性格の自分。よしあしそれぞれだけど。
歴史上の人物で幼年と成人の豹変とか
前期後期晩年等で人変わりする例は実に多い。
例えば、信長、秀吉、家康・・・ナポレオン
竜馬だってそうだよね。
医療関係にいたやまさんがいってたけど
バリバリ仕事やってる人には躁鬱の気があるという。
それをうまく自分でコントロールしてるみたい。
信長なんかは典型的なボーダーなのかもね。
それが破滅の原因ともなるし、よしあしはそれぞれ。
問題はそれを自制できるかじゃないかな。
陰陽学「易経」では修身という。

主格転倒が問題なのだ。
この主とはなにか? 自身の本質。
不変のものだから「魂」ということになる。

現代病とされるボーダーの問題は
アイデンティティーの未成熟と偏狭
もしくはモラトリアムにある。
境界線にあるといいうよりは、宙に浮いた感じ。
地に足がついていない状態の人が多い。

20世紀初頭にボーダーはすでに認識された。
躁うつ病とほぼ同時です。
日本では1955年ぐらいから
戦後、10年経ってから急増していくようです。
ひとつは新秩序の誕生があると思う。
そして、精神性を蔑ろにしてきたからだ。

学問(教育含めて)というものには
必ず、絶対的に、精神性を必要とする。
学問の原点は自然科学ですがそれには精神性が
あってこそ発達してきた。たとえそれが細分化
されても精神性は不可欠なのだ。
それを効率的とかとかく軽んじた結果なんでしょう。

いまどき精神性なんていったら嗤われるよね。
そこが問題なんだ!
精神性のない知識依存じゃ人間は身が持たない。
その正論、正義なんてあんまり意味ないんだよね。
そういうところで議論しても不毛だし
そりゃあ暴言も飛び出すわけだ。
履き違えも起きるよ。

知識や法に依存し、精神性を無視する考え
ここに自分自身を見失うトラップがある。
その元凶が「私」という存在だ。

とり憑いたのは狐や狗や悪霊じゃない
「私」なんだよ、私自身。